第9話 ゼクト vs エルザ
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壁も収まる。
そう、考え 無我夢中で攻撃を繰り出し続けたのだが、先に限界が来のはエルザだった。
「わ…私の剣が!!」
50の剣の攻撃を、もう何度繰り返した事だろうか。
一度に出せるMAXを何度も繰り返したのだから、魔力の消耗もこれまでとは比べ物にならない。だからこそ、エルザの集中力は散漫してしまう。消耗した為、立ち眩みもしてしまう。
『隙有り、だよっ!!』
その隙を、突かれてしまった。ゼクトは ずっと、あの風、竜巻の目にいると思っていた。その先入観にとらわれすぎてしまっていた様だ。
「しまっ……!!」
エルザが、攻撃に気づいたときには既に遅かった。
確かに、ゼクトは あの竜巻の中にいる、と思っていた。だけど、移動をするのであれば、あの竜巻からでなければならないだろう。……本当に、いつの間に移動したのかが判らない。
ただ、判るのはもう既に接近されていた。自分の背後にいたのだ。
そして、ゼクトは 拳に先程の竜巻があった。規模はまるで変わってない。あの広範囲の竜巻を凝縮させ、一点に纏っている様だ。当たれば、どこまで吹き飛ばされてしまうのか判らない。
そして、エルザは動けず ゼクトの拳だけが確実に迫ってきた。
だが、その拳が、エルザに届くであろう瞬間、ゼクトは止めたのだ。
『……殴ったり、なんてやっぱり出来ないよ。ゴメンね。『本気でやれ!』って言われたけど……やっぱり……』
ゼクトはそう苦笑いしながら言う。
ミラのとき同様……やっぱり女の子には……その上フェアリーテイルであり……仲間である者には 厳しいのだろう。ナツに関しては まだ 男の子だったから、大丈夫だった様だけど。……男女差別?
「くっ……う………。」
エルザは、納得は出来ていない。手を抜かれてしまった事実もそうだが、それよりも確実に負けてしまっていると言う事実。もう消耗してしまった魔力。これ以上何も出来ないと言う事実。
それらが、エルザを降参させた。
「わたしの……負けだ」
そう言うと、エルザは魔法を解除。最初に纏っていた普通の鎧に戻っていった。
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