第9話 ゼクト vs エルザ
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うよ。ん……? いや、正直わかんねーな。今のアイツにとっては全力だと思うからな」
そう言って笑う。
「ふむ……。そう、じゃろうな。……間違いないわい」
マカロフもギルダーツの意図に直ぐにわかったようだ。
敵と認識していた時と今。
それは、自ずと力量は変わるだろう。例え、本人がいくら本気と言おうと。これは、ただの手合わせなのだから。
「…………」
丁度、ギルダーツとマスターの傍に やってきたのはラクサスだ。
「お? 次はお前もやってみたい! って言い出すのか? さっきまで、『今日は、やらねえ』って 感じに言ってたのによ?」
ギルダーツは、笑いながらそうラクサスに言った。ラクサスは 軽く手を振る。ただただ、ゼクトの方に注目している。そんな感じだった。
「………どうだろうな。ただ、おっさんが何を言いたかったか。……言った意味、それは 大体理解したつもりだよ」
ゼクトを見ていると、本当によく判る。
見た感じでは、無邪気。なのに、底知れない何かを感じる。相対している訳でもなく、ただ 離れてい見ていると言うのに、感じるのだ。
「ラクサス。……いったじゃろ?」
ゼクトに注目していた時、マスターがそういいながらラクサスを見て笑った。
「あん?」
ラクサスは何のことかわかってない様だ。
「ほれ……昨日じゃ。……ひょっとすれば、とんでもないルーキーが入ってくるかもしれないって、言ったじゃろ?」
マスターも笑顔を見せながらそう言った。
「へっ……そういえば、んな事言ってたっけか」
ラクサスは、思い返しながら、そう言って苦笑いをしていた。
確かに、それは 間違いじゃなくて、本当だった。
「ははは……」
ギルダーツは、ラクサスを見て笑っていた。
ラクサスは、マスターマカロフの孫……そう言った意味でも色々な苦悩があったのだ。
その苦悩を皮切りに 決定的と言っていい事態。ある事件もあった為、本当に複雑な心境だった。思春期である年齢だと言う事もあって、それは拍車をかけていた。
だけど、変わるかもしれない。その転機が訪れたのかもしれない。そう、思っていたのだ。
「おっ…? 動きがあるようだ」
ギルダーツがそう言うと皆は、ゼクトとエルザの戦いの方に視線を向けた。
エルザは、少しだけ嬉しかったけど、頬を膨らませていた。
「こら! 驚いてばかりいないで、ちょっとは集中しろ!」
『あっ……ゴメンね。他人の魔法…こんなにじっくり見るの初めてだし、とても綺麗だったから』
今の今まで、このギルドにくるまでは、ずっと戦う相手は 全て倒すべき相
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