第八章 反転
第13話 本当の声
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ああぁぁぁ!!!!」
向こうのほうから、女の子の悲鳴がこだました。
十香「な、何なのだ!?」
上条「とにかく行ってみよう!!」
二人は先ほどとは打って変わって険しい表情になりながら廊下を走り出した。
不審者が出たのか?それともゴキブリを見て驚いたのか?
後者なら何とでもなるが、前者ならかなり危険だ。その女子生徒の身が危ない。
廊下を曲がった先にはドアが開きっぱなしで、腰を抜かした女子生徒が一人いた。
上条「どうしたんだ!?」
走りながら叫ぶ上条。それに気づいた女子生徒は顔をこちらに向けながら、震えるような声で言った。
「そろそろステージだからと誘宵美九さんを呼び出しに来たら……!」
確かにドアには『誘宵美九様』と書かれた紙がセロハンテープで貼ってあるのが見えた。
女子生徒は指で部屋の中を指す。
一体何が……?
そんな事を思いながら女子生徒を庇うように急ブレーキして部屋の中を見る。
そこには。
顔を赤く染めながら″裸で″士道に抱きついている美九と、どうすればいいか分からず手が泳いでい士道がそこにいた。
まず思った。
これは、予想の斜め上を行っていたと。
そして、気づいた。
あぁ、封印したのか。
士道「違う!!上条、これは誤解だ!!」
………封印してないのか?じゃあこの光景は一体どういう状態なんだ?
遅れて十香も中の様子を確認すると同時に、顔がどんどん険しくなっていった。
十香「シドー……これは一体どういうことなのだ?」
士道「と、十香!?なんでここにっ!?」
まるで浮気がバレた夫とそれを怒る妻のセリフみたいだ。
上条「………上条さんにも詳しく教えていただきたい」
士道「お前は分かるだろ!!」
上条「………さっき誤解だって言ってただろ。封印したんじゃないって」
士道「合ってるよ!概ねどころかその通りだよ!!百点満点の答えだよ!!何も誤解してないんじゃねぇか!!!」
十香はそれでも納得していないようだが。
そこに、ずっと黙ってた美九が口を開いた。
美九「そうですよー。″だーりん″と私は愛を育んでいただけですー。邪魔しないでくれますかぁ?」
なんと火に油を注いでいくスタイル。
隣でピキッという割る音が聞こえたのも気のせいでは無いだろう。
十香「シ〜ド〜ォ〜?」
士道「………何でしょうか十香さん?」
身の危険を感じたのか、士道は美九から離れて後ずさる。
十香はどす黒いオーラを纏いながら士道に近づく。
美九はその間に衣装に着
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