第八章 反転
第13話 本当の声
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心の準備がーー」
一方「フン!」
士道の講義を無視しながら十香の方へ士道を飛ばす。
それも十香の方へ一直線でなく、弧を描くように投げられたのだ。
それは意図したものではなく偶然だった。
だが、それが功を奏した。
一人の少年が、落ちてくる光景。
十香「私は、この光景をどこかでーー」
ーー見たことが、ある。
それを認識すると同時、記臆がーー彼女の知らないはずの光景が頭の中をありありと映し出された。
巨大な剣を振り上げる精霊。そして、その名を呼びながら、空から降ってくる少年。
十香「十ーー香……」
自分の名を反芻し瞬間、彼女の頭に鋭い痛みが走った。
その、一瞬の隙に。
士道「ーー十香!」
空から降ってきた少年が彼女の眼の前まで肉薄していた。
士道「よう、十香。助けにきたぞ」
ーーーー
ーーー
ーー
ー
一方「終わったか」
上条「……そうだな」
佐天「そういえば文化祭はどうなったんですか?」
上条「……美九が洗脳した人達がある意味仕切ってたからなぁ」
美九「その洗脳を解いたから、今はどうなっているか分かりませんねー」
上条「え?そうなのか?」
美九「当たり前ですー。ちゃんと約束を守ってくれたお礼ですぅ」
上条「約束?」
美九「……そう言えばあなた、あの時あそこに居ませんでしたね」
上条「ん?一体なんの話を……」
美九「レディとの約束を忘れる殿方の事なんて知りませんよーだ」
上条「は!?え、上条さんいつの間にかアイドルと約束してた!?え!?何を!?」
上条の反応が面白かったのか、美九はクスリと笑った。
美九「それを思い出すまでは口を聞いてあげませんよぉ」
上条「嘘っ!?」
佐天「あー、上条さんお疲れ様っす」
一方「……くっだらねェ」
佐天は苦笑いし、一方通行は舌打ちをし、上条は頭を抱えて悩んでいた。
美九はもう一度クスッと笑って上条の方を向いた。
美九「冗談ですよ。じゃあ私はこれで。天央祭の最終日にまた私歌うつもりなんですよ。今度は″この力″無しで……」
少し不安そうな表情を浮かべる美九。確かに、精霊の力あるのと無しではCDの再現とはいかないし、迫力や魅力が落ちる可能性もある。
美九「それでも、来てくれますか?」
間を空けずに、上条と佐天は答えた。
上条「あぁ、もちろんだ」
佐天「是非!!」
遅れて一方通行も。
一方「ハァ、また面倒くせェことができたな……」
言い方から察するに来てくれるようだ。
美九
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