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とある3人のデート・ア・ライブ
第八章 反転
第13話 本当の声
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今にも振り下ろしそうである。

その時。上条は気づいた。





その後ろに美九と士道と佐天がいることに。



上条「避けろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!!!」



ハッとなって美九と士道と佐天は逃げようとするが、


十香「〈暴虐公(ナヘマー)〉ーー【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)】!!」

十香の方が一歩早かった。


瞬間。士道達の視界が、闇に染まった。



ーーーー
ーーー
ーー




十香の振るった剣の延長線上に当たる全てモノに一本の線が引かれた。

一部削り取られたビル。その下に広がる地面。さらにその先に広がる街並み。そして視界の奥の奥に見える山々に至るまで。

比喩表現無しに、真っ二つだった。

士道達がいた場所は煙に覆われているが、恐らくアレを食らってマトモに生きてはいないだろう。

十香「ふ……はは、はははははっ!」

上空から、十香の高笑いが聞こえてきた。

十香「消えた。消えた。ようやく消えた。私を惑わす奸佞邪知の人間が……!」

叫ぶように言い、両手を広げる。

そう。

ウェスコットもエレンアレイスターも何処かへ行ってしまったし、先ほどの四人は消し去った。なのでここには十香一人しかいない。



ならばーー




「誰が消えたって?」






ーーこの声の主は誰のものだ?

十香「なっ………!?」

煙が晴れると、そこには上条と士道が佐天と美九を護る形で立っていた。

上条は右手を前に出していて、士道は十香の〈鏖殺剣〉を握りしめて立っていた。



左手をかざした先に、冷気の壁というべき結界を張って。

それは、四糸乃の氷結傀儡(ザドキエル)の力によく似ていた。



士道「よぉ……美九、佐天さん。大丈夫か?」

佐天「へ?あ、はい……」

美九「どうし、て……?」

十香も美九も、信じられないものを見たというような顔をしながら士道と上条の方を向いた。

対して、士道は一言。

士道「約束ーーしたからな」

美九は士道の言葉に眉根を寄せ、ハッと肩を揺らした。

それは、ここに来る前にーー


美九『じゃあなんなんですか、私がもし十香さんと同じピンチになったら、あなた、命を懸けて助けてくれるとでもいうんですかぁ!?』

士道『当然だろうが!』

確かに、士道はそう答えた。



美九「ぁ……」

守ってくれた。この人は。士道は。そして上条も。

守ってくれた。あれだけ罵倒した自分を。

守ってくれた。あんな、小さな約束を。



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