第八章 反転
第13話 本当の声
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神代「……あの三人の事ね」
アレイスター「まさかこんなにも早く三人全員が″天使の力″を保持するとは思ってなかったがね」
神代「その功績の裏には奥さんの力もあったからだろう?」
アレイスター「否定はしないさ」
神代「素直じゃないなぁ。本当は今でも君のことを思ってるかもよ?」
アレイスター「四十年以上も会っていない私にか?」
神代「一途な恋は恐ろしいからね」
それには無言の返答をした。何か思い当たる節でもあるのだろうか。
アレイスター「……それより、後ろの彼女がそろそろ煮えを切らすところだが」
あからさまに話題を切り替えたが、まあ今は無視してあげよう。
神代「……そろそろ身体を返すか」
アレイスター「…………君は、自分の身体を″戻す″つもりはあるのか?」
神代「何のための魔力玉か分かっててそれを聞くのかい?」
アレイスター「念には念をだ。その時にはまた手伝おう」
神代「っていうか、君″達″の力が無いと無理だって」
そう言うと柑果は身体の主導権を上条当麻に返した。
上条が自分の身体を取り戻す頃には、アレイスターはもうそこにはいなかった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
上条「………え?」
そして、主導権を返された上条は一瞬ポカンとした後、″無理矢理″身体を動かされた。
すると、先ほどまでいた場所にドカンという音を立てて剣が叩き落とされた。
その犯人は言うまでもない。
上条「………十香っ!」
そして、身体を動かした人物は。
凜祢『危なかったぁ……』
園神凜祢である。
長い髪に隠れて表情は分からないが……どこか怒っている気がする。
十香「………人間風情が」
ダメだ。声からして完全に怒ってる。
避けられたのがさらに癪に障ったのか、十香は勢い良く飛び上がった。
その直後、鏖殺剣が鈍く闇色に光りし出した。まるで周りにある、ありとあらゆるモノが吸い込まれていくような感覚が襲う。
凜祢『………!まずい!』
頭の中に今まで聞いたことがない凜祢の焦った声が聞こえた。
上条『どうした凜祢!?』
凜祢『あそこから凄い量の魔力が感じられる……っ!アレをマトモに受けたら当麻の幻想殺しがあってもかなりキツイかも』
上条『そんなにか!?』
凜祢『……どんなに運が良くても腕一本は覚悟した方がいいかも』
言われて、第三次世界大戦の事を思い出す。あの時も右腕が一度無くなったのだ。
凜祢『やっぱり″アレ″を使うしか……でも……』
と、凜祢が何か葛藤し始めていた。だがその間にも〈鏖殺剣〉は闇色の輝きを増し続け、
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