第57話 駄女神降臨
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に笑いかけ、エックスはその言葉に頬を微かに染めて俯くことしか出来ない。
「ああ、か、髪を口に入れちゃ駄目だよ〜」
ルインの方に視線を遣ると、ルインの髪を口の中に入れている赤ん坊がいた。
微笑みながらエックスはルインに歩み寄る。
「こら、めっだよ」
髪を口に入れている赤ん坊に注意するように言うが、赤ん坊はキョトンとしながらルインを見つめている。
「やっぱり君はこういうの上手だよね」
「だって可愛いもん。もし私もお母さんになれたら子供は沢山欲しいな。」
「いや、君はもう四人の母親じゃないか。ハルピュイア達の」
「え?あ、そうだったね…あははは…」
互いに赤面しているエックスとルインにニヤリと笑うと、アリアは四人に歩み寄る。
「ほうほう、お二人はそんな仲なんだ。ネオ・アルカディア四天王がお二人の子供ね〜。よーしよし、私達にも分かりや〜すく教えて欲しいな〜」
「「なっ!?」」
「聞・か・せ・て・よ〜」
周囲からも聞きたそうな視線を受け、思わずエックスとルインは後退してしまう。
「逃がさないよ!者共、出会え出会え!!」
【はっ!マスター・アリア!!】
施設の所々からアリアの助手らしき者達が向かってきた。
レプリロイドの、しかも戦闘用のエックス達が全力疾走しているのに容易く追い付く人間離れした身体能力から考えるに、恐らくは女神の眷属か何かだろう。
「何ここ!?大昔の武家屋敷!?」
「“ネオ・アルカディアの元統治者、熱愛発覚!!四天王の母親の正体!!”今日の一面記事はこれに決まったーっ!!」
「え?プライバシー?何それ美味しいの?」
「全員突撃!!」
助手達がエックス達を追い掛けてくるのを見てエックスが思わず叫んだ。
「くっ!下手なイレギュラーやバイルより質が悪い!!」
「失礼ですねエックス様!!私達はただ真実を伝えようとしているだけです!!」
「我々には真実を知る権利がある!!」
「だったらその悪巧みしているような顔は止めてくれ!!」
人間達がローテーション組んで行動しているから、追う全員の疲労を狙う作戦も使えない。
こうしてエックス達と女神もといアリアとその眷属との鬼ごっこはしばらく続いた。
エックス達に警戒していた者達も笑っていた。
もしかしたらこれが目的だったのかと思ったが…。
「さあ、エックス君、ルインちゃん!お付き合いしている証拠を見せてよ〜」
気のせいだった。
何というかエックスが今まで抱いていた神様のイメージがガラガラと音を立てて崩れていくような感覚を覚えた。
うん、きっとこの女神が特殊なんだ。
そう思うことにしよう。
そう思わないとやっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ