Episode 1 - Armament Detective
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、雪和くーん?」
「ん、え?あ、ああ、坂上か。どうした?」
やっと雪和が反応した。
「さっきからどうした?考え事か?」
「ん?いや、そうだな......」
「____それに、お前試験の時、後半手抜いてたろ。」
「?」
「ほら、絶対あそこで撃てば勝てるって所も撃たなかったし、殆ど銃口を額や心臓に向けただけだったじゃないか。何故だ?お前ならSくらい普通だろ。」
「アホか。俺は別に格付けされたいわけじゃない。Sランクと称されたところでどうでもいい。ただ周りに群がってくる連中が面倒なだけだ。それに____」
雪和は言葉を途中で切った後に再び口を開く。
「いやなんでもない。」
「いや絶対何かあるだろ____ん?」
智樹が話していると、前方に黒い背広を来た老人が立っているのが見えた。
「あの人は.....」
「じゃあな。」
「え?お、おい!雪和!_あいつ珍しく一緒に下校してくれたと思ったら....ん?」
愚痴っていると、雪和があの老人の所へ言っているところに智樹は気付いた。
「知り合いだったか.....?」
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「すまないな、石澤さん。」
「いえ、私は俊一様に使えてる身。あのお方がぼっちゃまを預かると言うのであれば、ぼっちゃまの身の回りのお世話も、私がやるというのは当然の事です。」
「ぼっちゃまというのは止めてくれ。」
この人は石澤 光輝さん。
俊一に使えていた執事だ。
元々、俊一は格付けされるのが嫌いだった。
だから、ランクも最高位のRになる事を嫌っていたという。
『そんなもんで人の価値観決められんのはごめんだ。』と言っていた。
しかし、Sランクという物を蹴るという事は武偵という役職すらも破棄する事になる為、どうにでもできなかったらしい。
俺の前でそう愚痴ってた。
豪邸に住むのも嫌っていた為、普通の住居に暮らしていたが、ある人物がそれを良く思わず、せめて執事の一人くらいはつけろということで石澤さんが選ばれた。
彼は、俊一がいた頃から俺の身の回りの世話をしてくれている。
食事も作ってくれるし、必要な物も用意してくれる。
勉強でわからない点があれば教えてくれるそうだが、小学校の時点で俊一に高校の勉強までマスター出来るくらいには叩き込まれているため、それをしてもらったことは一度も無い。
そして彼をつけた『ある人』だが.....
それは俺にもわからない。
俊一は教えてくれなかった。
「ぼっちゃま、お乗りください。」
そう言い、石澤は車の扉を開ける。
リムジンとかではなく、黒色のワゴン車だ。
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