アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十七話 迷子の少女と二つ名を持つ者達
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るだけなのだが。そして、二十二層の転移門を目指して走りだした。
◆
四十四層にある小さな辺境の村。その村にソレイユの所有しているホームがある。主に鍛冶の工房と化しているその場所に二人のプレイヤーが訪れていた。片方はライダースーツのようなものを羽織り、槍を携えている男性プレイヤー、シリウスであった。もう一人は、薄い紫色の浴衣を着こみ、右の側頭部に狐の張子面をつけ、腰に刀を携えている女性プレイヤーであった。
「・・・相変わらず辺鄙なとこが好きだよな、あいつ」
「それがソレイユの個性ってものでしょ?」
「だからって、こんなところに住もうと思うか、普通?」
「・・・・・・ノーコメントで」
シリウスの言葉に女性は顔を背けながら答えた。口にしないだけで、実はシリウスと同じことを思っているらしい。
「んで、あとどれくらいで来るんだ?」
「そろそろじゃないかしら、メール送った時は昼食中だったから・・・」
「そうかい、こんなところにホームを構えるから移動に時間がかかるんだよ、ったく」
「・・・そいつは悪かったな」
いきなりの第三者の声が響く。二人がその声のした方を向くと、予想に違わぬの人物が立っていた。
「やっと来たか・・・」
「こんにちは。久しぶりね、ソレイユ」
「待たせて悪かったな、シリウス。それから、久しぶりだな、ベガ」
シリウスの言葉に素直に謝罪し、浴衣の女性プレイヤー、ベガのあいさつに答えていくソレイユ。ソレイユにとって懐かしい顔ぶれがそろっていた。かつてはともに戦い、お互いを高めあった最高の仲間。たった一度だけソレイユが所属していたギルドの顔ぶれであり、ともにユニークスキルを有する者たち。
≪剣聖≫ソレイユ、≪神槍≫シリウス、≪瞬神≫ベガ。ユニークスキルホルダーである三人がここにそろっていた。
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