アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十七話 迷子の少女と二つ名を持つ者達
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ィッチである。ユイはフルーツパイよりもキリトが食べているマスタードたっぷりのサンドウィッチに興味を示しアスナとキリト慌てさせた。
「ユイ、これはな、すごく辛いぞ」
「う〜・・・・パパと、おんなじのがいい」
ねだるユイにキリトは持っていたサンドウィッチを差し出すと、ユイは迷いなく小さな口を開け噛み付いた。固唾をのんで見守るキリトとアスナにソレイユとルナが呆れの視線を向けていた。そんな二人の視線に気づかずに見守られるユイは、難しい顔で口をもぐもぐ動かしていたが、ごくりとのどを動かすとにっこりと笑った。
「おいしい」
「なかなか根性のあるやつだ。よし、晩飯は激辛フルコースに挑戦しような」
「すぐ調子に乗らないの!作りませんからね、そんなもの!」
もはや、砂糖を吐きたくなるようなやり取りであった。うんざりげな表情のソレイユと苦笑いをしながら微笑ましげに親子三人の様子を見守るルナ。結局この親子のやり取りは昼食中に消えることはなかった。サンドウィッチを平らげ、満足そうにミルクティーをすするユイにアスナは言った。
「ユイちゃん、午後はちょっとお出かけしましょうね」
「おでかけ?」
キョトンとするユイに向かって、キリトが迷いながら説明した。
「ユイの友達を探しに行くんだ」
「ともだち・・・?」
友達の意味が理解できていないユイにソレイユが説明した。
「友達っていうのは、ユイのことを助けてくれる人たちのことだよ。その人たちを探しに行くんだよ」
「にぃにとねぇねもいっしょ?」
ユイの言葉にアスナとキリトはソレイユとルナのほうを向いた。その顔には当然一緒に行くよな、と書かれているようであったが、そんな二人を無視してルナはユイに言った。
「私は一緒だよ、ユイちゃん」
「あー、おれはこの後用事があるから一緒には行けないんだよな・・・」
珍しく言葉を濁すソレイユにユイが泣きそうな表情で袖をつかんできた。
「にぃに、いっちゃうの?」
今にも泣きだしそうな表情のユイにソレイユは頭を撫でながら言い聞かせるように口を開いた。
「後から行くからまた会えるよ」
「ほんと?」
「ああ、ほんとだ」
微笑みながら言うソレイユの言葉を聞き、袖を離すユイ。そんなユイを慰めるように頭を撫でると、キリトとアスナに向かっていった。
「聞いての通りだ。今からちょっと頼まれごとをこなしてくる。一時間もあれば片付くから、片付き次第追いかけるよ」
「ああ、わかった。なるべく早く来いよ」
「ああ」
キリトの言葉に頷くと家を出て行くソレイユ。家を出るとウインドウをいじり、いつもの姿に着替える。と言ってもいつも来ているコートを羽織りなおし、武器を実体化させ
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