アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十七話 迷子の少女と二つ名を持つ者達
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っていく。下手に抵抗してハラスメントコードに接触した時のことを考えてしまいキリトは抵抗らしい抵抗ができずにルナを中に入れてしまった。それに続くようにソレイユも入っていき、リビングに入るとアスナがいた。
「る、ルナ、それにソレイユ君も!?」
「こんにちは、アスナ元気し・・て・・・る?」
「ん?どうした?」
挨拶をするルナの言葉が次第に掠れて行ったため、ソレイユがアスナの方をのぞくと、そこには見かけない子供がいた。長い艶やかな黒髪に白くきめ細かい肌、そして、顔立ちは日本人のものとは思えないほどだった。ソレイユたちの後ろではキリトがあちゃー、と言いたげな表情で額に手を当てていた。
「誰だ、その子?迷子か?」
「あー、えっと、その、これは・・・」
「あ、あのね、ソレイユ君、ルナ。これは・・・」
冷静なソレイユの質問に言葉を濁しているキリトとアスナ。そんな二人をよそに、件の少女からソレイユとルナにとって信じられない言葉が出てきた。
「・・・パパ・・・ママ・・・?」
この瞬間、空気が凍りついた。美しく調律されたような良く通る声が部屋の中に響いた。固まる四人だったが、持ち前の臨機応変さでいの一番にソレイユが我を取り戻した。我を取り戻したところで、少女の言葉の意味を考えた結果、ある一つの答えにたどり着いた。
「ルナ、どうやらSAOでは結婚すると子供も作れるようになるらしい・・・」
「・・・そうなんだ。それは知らなかったな・・・」
「ああ、おれもだ。だが、今ここでやることはそんなことを考えることじゃないと、俺は思うんだ・・・」
「それもそうだよね。だったらやることは一つしかないよね・・・」
そこでいったん言葉を区切ると二人は声をそろえてキリトとアスナにポツリと呟いた。
「「・・・・・お幸せに」」
「「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
そういって出て行こうとする二人をキリトとアスナは必死の形相で止めに入った。
◆
「拾った、ね。嘘つくならもっとマシな嘘にしろよな」
「本当だから、いい加減それから離れてくれっ!!」
いまだにからかい続けているソレイユにキリトは全力で撤回を求めた。その努力が報われてか、ソレイユも真剣な表情になる。
「要するに、遊びで肝試しをしていたら、噂はガセではなかったと、それで連れて帰ってこれたからNPCでもなく、クエスト表記が出なかったため、クエストに関するものでもない、っていうのがお前らの結論か?」
「ああ。ソレイユはどう思う?」
「どうって聞かれてもな・・・。実際そこにいたわけでもないし、判断材料が少なすぎるため判断できん」
「ルナはどう思うの?」
「ソレイユに同意。聞いただけじゃわからな
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