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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
任務-ミッション-part1/囚われた者たち
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舎の方から姿を見せた。
「では、道中気を付けるのですよ」
「何かあったら、伝書鳩を飛ばすとよいぞ」
「はい、ありがとうございます。ミスタ・コルベール、オールド・オスマン。このような立派な馬車を御用押して、感謝いたします」
「3人とも、私も共に城へ戻ります」
「姫様もですか!?」
アンリエッタも早いうちに城に戻って政務に当たらなければならない。だからルイズたちと同じ馬車に乗ることになった。
「あら、ルイズ。私も乗っては迷惑かしら?」
「そ、そんなことありません!ただ、姫様と私なんかが同じ馬車に乗るなんて…」
恐れ多いこと。アンリエッタは身分違いの者同士が恐れ多くも同じ馬車に乗るのを避けるために、いちいち馬車の往復などを求めようとはしなかった。敵の動きに少しでも近づけるためにも時間短縮の必要がある。それが友達であるルイズと一緒の馬車に乗って一時の間でも安らぐと着替えられるのなら、アンリエッタにとって願ったりかなったりだった。
「いいのですよ。私は気にしませんわ。寧ろあなたと同じ馬車に乗れるなんて、子供のころに戻ったようで嬉しいわ」
「うぅ…」
「でも、本当にいいんですか?私たち、この世界じゃ身分が低い立場なのに」
ハルナも躊躇いがちになってアンリエッタに尋ねるが、対する女王は朗らかに言う。
「お二人にも、私が女王だからといって遠慮しないでほしいんです。貴族風を吹かせて相手をおびえさせるようでは、平民の方々からの信頼は得られにくいことですから」
そのあともやはりだめだ、とは言うものの、アンリエッタが決して折れないことや、「私となんて嫌なの?」といった時のアンリエッタの無自覚な泣き落とし(決して演技ではない)を受け、ルイズは結局折れた。
「サイト君」
コルベールはサイトの方にも声をかけてきた。
「どうしたんですか?コルベール先生」
「…いや、すまない。なんでもないんだ。気を付けて行ってくれ」
しかし、彼は何かを言いかけようとしたが、ためらいがちに言葉を切って何も言ってこなかった。
(どうしたんだ…?)
何か思いつめたようにも見えるコルベールに、サイトは何か奇妙なものを感じた。もしや、アニエスとの口論で行っていたことだろうか?
(…生徒たちを、戦いに巻き込むな、か…)
アニエスとの口論の一部始終を思い出し、本当はコルベールが口に出して言いたかったことを読み取った。戦いにただ怯えているような意見にも聞こえるが、サイトはコルベールの考えを決して否定できなかった。できるはずもない。本当なら戦争などあってはならない。結局自らの主張を相手の強要するために人の命を奪う…。そんなことが正しいわけがない。だから地球人も異星人の侵略に何度も抵抗してきたのだ。
サイト自身も本来はそれが正しいことだと信じて疑わなかった。だが、アニエスの意見
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