暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
任務-ミッション-part1/囚われた者たち
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でもあった。だからどちらかというと、間の抜けた姿の方が目立っていた。
しかし、今のセリフを強い自身を持って言ってのけた時のサイトの姿は、ハルナにはとてもまぶしく見えた。
「…平賀君、こっちに来てから変わった気がする」
「え?」
「なんだか、前よりもかっこよくなった気がする。まるで平賀君がウルトラマンみたい」
「そ、そうかな?は、はは…」
当たらずも遠からず。ハルナのような外見も中身もできた女の子からそのように褒められると、サイトは調子に乗りたくなるような衝動に駆られるほど嬉しかった。
「けど…」
すると、ハルナは伏し目がちに俯き出す。

「だんだんこの世界の人になっていって…地球に帰ることよりも、こっちの世界の方が大事になっていって…なんか寂しくなるな…」

ズキィッ…!

先ほどと一転して、サイトはどこか哀しげに言うハルナの顔を見て、胸に強い痛みを感じた。その時のハルナが、サイトという地球にいた頃の知り合いがいるというのに、一人孤独に取り残されてしまっているように見えてしまった。
「ちょっとサイト!ご主人様をいつまで放っておいてるの!?」
「「わぁ!?」」
突然聞こえてきたなじみ深い声に、二人は背筋を反射的にぴん!と伸ばした。振り返ると、思った通りルイズがそこにいた。
「る、ルイズ…いたのか」
「いたわよ!」
完全に存在を無視されていたことが不服だったこともあってルイズは不機嫌そうだ。
「サイト、ハルナと何を話してたのかしら?『二人で』」
二人で、の辺りをやたら強調して言うルイズ。何かブラックなオーラを感じる。
「は、話してただけだよ!こいつのことで!」
ホーク3号の船体を軽くたたきながらサイトは弁明した。彼を支援しようとハルナも後に続いて弁明する。
「そ、そうですよ!別に変な話なんてしてませんよ!?」
「ふーん…そう。そういうことにしといてあげる」
絶対信じてないよ。俺とハルナがルイズにとって何か機嫌を悪くするようなことを話していたことを疑っている目だよ…サイトは内心げんなりした。
「それよりも、そのホーク3号って動かせるの?」
「悪い…次のフライトは無期限見送りになると思う」
「何よ、役に立たないわね」
ルイズはのけ者にされていたことをまだ根に持っていることもあり、露骨にサイトを悪く言ってくる。
「無茶言うなっての。俺はエンジニアじゃないんだぞ」
仕方ないことだが、サイトはそういいかえすしかない。ちゃんとした整備士としての技量があったら直すこともできただろうが、サイトは素人だし、考えてみれば整備に必要な道具が一切ないのだ。
「ならば、馬車を使うしかあるまい。私が運転しよう」
すると、そこへアニエスも馬車に乗ってやってきた。見送りに来たのか、コルベールとオスマン、そしてアンリエッタも校
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