暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
会談-ブリーフィング-
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。なかなか侮れませんよ?」
その時のアンリエッタの可憐な笑みに隠れた、彼女本来の強かさを、オスマンたちは確認することができた。
「あ…そういえば姫様。ロマリアから助っ人が来るって言ってませんでした?」
すると、サイトが大事なことを思い出してアンリエッタに言った。
「ちょっとサイト。この場で姫様ってなれなれしく呼ばないで。ちゃんと女王陛下って呼びなさい!」
「ふふ。ルイズ、私はそのくらい気にしないわ」
以前の通信にて、アンリエッタからくると伝えられていた、ロマリアからの助っ人のことだ。他国からの国際的な助力者ならこの席に来てもよかったはずだ。しかしそれらしい人物が、今回見当たらない。全員あらかじめ見知っていた顔だ。
「ですが、確かにおかしいですね。予定では本日に来られるはずだったのですが…」
「陛下。来ていない以上はやむを得ません。先ほどのシュウという人物同様、今回の任務にはいない者として扱うべきです」
「仕方ありませんね…この会談終了後、ロマリアに早馬を出して、助力者の方がすでに出発しているかの確認を行います」
それが無難だった。話を聞いていてルイズはどんな奴が来るのかと気になった。姫様の会談に遅刻…いや、欠席してずいぶんと図太い奴だと思う。もし不遜な奴だった一言物申してやろうと誓った。
「その次ですが、サイトさん。今度は少し私的な部分も混ざることになりますが…あなたの世界『地球』では、対怪獣防衛軍を結成し、あらゆる脅威に対処していた…そうおっしゃっておりましたね?今後の参考としてぜひ教えてください。あなたの世界における、ウルトラマンと防衛軍の歴史を…」
「はい」
異世界人のお姫様が、自分の世界に興味を示す。これは地球人としてちょっとは嬉しくも感じる申し出だ。
「サイト、陛下はもちろん、私にもわかるように説明しなさいよ」
「わ、わかってるよルイズ」
ルイズには話したことがないわけではないが、より詳細なことを話したことはなかったかもしれない。相手は機械文明とは異なる、魔法の世界の人間、口下手な自分だが、ちゃんと気を配りつつ、サイトは彼らに説明していった。
数十分間に及ぶ、半世紀近くの地球の歴史。そしてそれらに対する地球防衛軍とウルトラマンたちの戦い。それらはアンリエッタたちにとって深く興味深いものだった。
「ふん、作り話にしては出来過ぎている。それに嘘は…言っていないようだな」
アニエスからは多少棘のある言い方をされたものの、嘘をついているとは見られていなかったようだ。
「さすがはサイト君の世界じゃ。単に守られているわけでなく、自らの手で自身の世界を守るために精一杯の努力をしてきたのか」
関心を寄せるオスマン。かつて若き日に名前がわからないままのMACの隊員に命を救われたことは老人となった今でも忘れていない。ただ、それ
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