会談-ブリーフィング-
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ないことを聞いて思わず声を上げると、アニエスが一言喝を入れてきた。
「では続けます。先日、この魔法学院にて怪人が出現し、それをウルトラマンゼロが応戦したと聞き及んでいます。サイトさん、その怪人に思い当たることはありますか?」
「確か、黒い液体をかけて人を消す力を持つ怪人よね?確か、サイト言ってたわよね。この世界とは異なる星から飛来した、人間と同じ思考を持った種族だって。あの時の怪人もその宇宙人の一人で…」
「あぁ、ケムール人はかつて俺の世界でも現れた宇宙人で、次々とその黒い液体を浴びせることで人をさらっていったそうです」
「なるほど。さらわれた生徒たちの消失地点にも黒い液体がしみ込んでいた痕跡が残っていました。おそらく同一犯でしょう。サイトさん、場所の特定はできますか?」
「ジャンバードの機能に生命反応を探知する装置があります。あれで位置を特定すれば、捕まった人たちがどこにいるのか、または犯人の居場所を特定できるかもしれません」
「でも、それ以前に宇宙人たちがメイジをさらう理由ってなんなの?そこがよくわからないわ」
「…魔法だよ」
その時ルイズが抱いた疑問に、サイトはすぐに答えを出した。
「この世界では、魔法はごく当たり前のものだけど、魔法は俺の世界じゃ空想の産物でしかなかった。奴らにとって魔法が使えるメイジは、貴重な実験サンプルってことなんだろうな。これまで魔法学院の生徒たちが狙われていたことを照らし合わせると、可能性が高い」
「許せない。なんて不届きな奴らなの…」
モルモット扱い。ただの道具か何か程度にしか見られていないということ。そして、死ななかったとはいえ、先日サイトを目の前で消したことといい、ルイズはケムール人への怒りを募らせる。
「この手の宇宙人は大概そういう奴らが多いんだ。正直、俺も腹が立つ話だけどな…」
地球人も同じような理由で狙われたことがある。そして自分だけじゃなく、ハルナたちも苦しめた。思い出すと怒りで身が震えてくる。しかしサイトはふと疑問に思ったことがあった。
「でも、変ですね。ケムール人が倒されたのなら、さらわれた生徒たちが戻ってくるはずなのに…」
「それが、一人も生きて戻ってきた痕跡がないそうです」
「え!?」
一人も戻ってきていない?それを聞いてサイトは驚きをあらわにした。
「そんなはずは…!ケムール人が倒されたら、奴にさらわれた人たちは戻ってくるはずなのに!」
考えられない事態に取り乱すサイトを、彼の中でゼロがたしなめてきた。
『サイト、落ち着け。お前が取り乱したら話が続かなくなっちまうぞ』
『そ、そうだった…悪い、ゼロ』
ゼロの一言もあり、サイトは一呼吸を置いた。
「すいません、みんな。取り乱しちゃって…」
思わず腰を上げていたサイトは頭を下げながら着席する。
『でもわからな
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