会談-ブリーフィング-
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意味があります」
「失礼ですが姫様…いえ女王陛下、それだけ重要な会議なら、むしろこの場ではなくトリステイン王室主催の会議にするべきだったのでは…」
ルイズが一言、差し出がましいと思ったが意見を入れてみると、アンリエッタは首を横に振ってきた。
「いえ、残念ですが…会談を通してサイトさんから、異世界の情報を得る必要があります。この国では平民として扱われている彼の話に、耳を傾ける貴族はほとんどいないでしょう。
それに、今のトリステイン貴族たちは重役も含めて大半の者は信用なりませんから…」
「それは、ワルド子爵の裏切りや貴族の不祥事も絡んでいるからなのですかな?」
オスマンが問うと、アンリエッタは頷いた。
「はい。私はこの国を本来のあるべき姿に正すため、アニエスたち銃士隊の者に隠密調査を命じました。その結果は…残念なものでした」
伏し目がちに語るアンリエッタ。その心は、できれば信じたくないものを知ってしまった、という目だった。
「残念な結果って…?」
なんとなく創造はついていたサイト。それは何の確証も得られる情報が手に入れられなかった、という結果ではない。おそらく…
「不祥事を起こしている者、そして…裏切り者が、ワルド以外にも我が国にいるのです。それも何人も」
「なんですと!!ワルド子爵以外にもまだ!?」
コルベールがそれを聞いて声を上げた、やはりそうだったか、とサイトは思った。
「無論、その者達はレコンキスタと繋がりを持っています。あのチュレンヌも以前チクトンネ街に出現したサソリ型の怪獣の情報も含め、アニエスの訊問で自白しました」
「そうか、あの時の怪獣もレコンキスタから買い取ったものだったんですね!」
だとしたら、あの小悪党役人がアンタレスを従えていた理由がわかる。怪獣を操るレコンキスタに所属する者から買い取ったに違いない。
「それだけではありません。他にもまだ無視できない事態が起きました。それも、この魔法学院の事情に深くかかわる事態です」
「魔法学院の事情にかかわるですと?」
コルベールの目つきが変わる。
「本来は時期にこの学院は新学期を執り行うことになっていると聞いております。ですが、不思議とは思いませんか?魔法学院の生徒たちがこの時期になっても戻ってきている人数がごく限られた者たちだけであることに」
「!」
まさか、と言葉を発しているように、サイトたちの目の色に変化が起きる。
「銃士隊を中心に調査を行ったところ、ここ最近魔法学院の生徒たちをはじめとした貴族のご子息・ご息女の方々が、魔法学院へ戻られる道中に行方不明になったとの情報があります」
「なんですと!それはまことですか!」
「先生、今は女王陛下がお話ししている最中だ。落ち着かれよ」
「も、申し訳ない。アニエス君…」
興奮したコルベールが効き捨てなら
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