暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
不安-エンザイエティ-part2/解ける誤解
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分を下された俺にもわかっていた。けど、だからって近しい人にすがるだけじゃ、迷惑しか掛かってこない。早めに言うべきだったな』
『そうだったのか…』
もしハルナの仮病を早いうちに判明させておけば、今回のケムール人への対応ももっとまともな形にできたし、ハルナが人質にされることもなかったかもしれない。ゼロは実力以前に精神面にまだ鍛えるべき点があることを痛感した。
「平賀君が優しくしてくれたから、つい甘えちゃって…本当にごめんなさい!ずるいことばっかりして…それに、平賀君たちが私のせいで危ない目にあって……本当に……」
必死の申し訳ない気持ちで、彼女は頭を下げて精一杯の謝罪をした。少し目じりに涙さえも浮かんでいる。
「な、何よ。泣いて謝ったって信じられないわよ」
「そ、そんないい方しなくてもいいだろ!」
信用しようとしないルイズの冷たい言い草にサイトは反発するが、ルイズも怯まない。
「あのね。サイトは簡単に騙され過ぎなのよ。ハルナの仮病をあっさり信じ込んで。ハルナはね、あんたを独り占めするために私たちを騙そうとしてたのよ!その結果、この子はあんたの足を引っ張った。危うくあのへんてこな怪人に消されて死ぬところだったのよ!」
ご主人様である自分よりも彼女を優先しすぎた。そのことについてルイズは最も不満だった。サイトとハルナに対する不満を思い切り口にした。
「ハルナの嘘を信じて、その子のために尽くそうとするそんなダーリンがあたしは大好きだけど、あまり優しすぎるとかえって毒になっちゃうわ」
「そうですね…それがサイトさんのいいところだとは思いますが、サイトさんは優しすぎます」
キュルケとシエスタも同意見だった。人間として、男としてこのサイトという男ほど魅力的な男はいないし、故に好感も好意も抱くことができた。同時に、あまりにも自分以外の女にやさしく手を差し伸べられると、やはり不満なのだ。
「ごめんみんな。でも…なんかさ、俺って女の子が困ってたり泣いてたりしてるの見ると、庇いたくなっちゃってさ」
だが、それでもやはりというべきか、サイトは自分の誰かを助けたいという気持ちに嘘をつけなかった。
「もぅ、それが騙されるっていうのよ。女の子の涙にいちいち反応してたら身が持たないでしょ?」
「わかってる。でも、俺もハルナの気持ちはわかる。これはルイズも…もうわかってくれてると思うんだけど、違うか?」
「……」
サイトに言われ、ルイズは何も答えない。なぜなら、図星だったから。一度ハルナからルイズは恨み言を言われた。地球から無理やりサイトを召喚し、離れ離れになってしまったこと。たとえあの時、ルイズが好きにサイトを召喚したわけではなかったにせよ、ルイズは地球側から見れば立派な誘拐犯に見られてもおかしくない。こうしてサイトが彼女を恨まず、信頼し力を貸していること
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