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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
不安-エンザイエティ-part2/解ける誤解
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されたかに思われていたが、その逆だった。一斉攻撃によって一度はその体が溶かされたケムール人。しかしその直後、崩れ落ちた体が肥大化し、再び元の形をかたどりながら巨大化したのだ。それもこれまでハルケギニアに現れた怪獣たちと同じくらいの巨大なサイズへ。
「こ、こんなの無理じゃない!」
「………」
もはや絶望的な状況だと思われたが…その時だった。

遥か彼方の空から、銀色に光るブーメランが二本、ケムール人に向かって飛んできた。

奴の周りを飛び回りながら、その体を切りつけていく。ケムール人は体のあちこちに切り傷を刻まれ、一時膝を着いた。
そしてさらなる追撃が、ケムール人を襲う。
「デエエエエヤアアアアア!!!」
ほとばしる雄叫びとともに、炎の蹴りがケムール人に突き刺さった。蹴飛ばされたケムール人は学院の校舎を囲む塀の外の原っぱへ吹っ飛ばされる。草の上をもがくケムール人の前に、ズシン!と音を立てながら一人の巨人が舞い降りた。


我らがヒーロー、ウルトラマンゼロだ!


「ウルトラマン…!」
その姿を見て、ルイズたちは彼の名を呟いた。

「ジュア!!」
ケムール人に向けて身構えるゼロ。立ち上がったケムール人はゼロに向けて敵意を向ける。
今度はこっちから行ってやる!ゼロはケムール人に向けて奪取しながら正拳を放つ。しかし、すかっと避けられた。
(速い!)
ケムール人は確かに、サイトの記憶の中では人間よりはるかに優れた身体能力を持つとされている。パトカーの速度からの逃れるほどの脚力を持っていた。どこを見ているのだといわんばかりに、ケムール人の背後からの蹴りが飛んでくる。
「グゥ!」
蹴りを入れられ、背後を振り返るゼロ。しかしすでにケムール人の姿はない。再び背中からひじ打ちを喰らってしまう。ケムール人はゼロの周りを回っている。嘲笑うようなその動きは、なんとなく頭に来てしまうものがあった。
「ち、いい気になんじゃねえぞ!?」
少し頭に来てゼロは頭に着けていたゼロスラッガーを一本引き抜いて投げつけ、自分の周囲で円を描くように旋回させた。ゼロスラッガーはちょうど彼の周りを回っていたケムール人の足に当たり、切り傷を負わせる。これで自慢の速さは失われたはずだ。
「ウウウウウウ…」
しかし、ケムール人は戦意を失わない。忌々しげにゼロの姿を見上げる。対するゼロはカラータイマーが青く輝いたままで、全然余裕の様子だった。だったらさっきの人間の男と同じように、消し去ってくれる!奴は頭の突起から再びあの黒い液体をかけてきた。
「あ…!」
まずい!魔法学院の校舎から見ていたルイズたち三人は、黒い液体を見て危機感を抱いた。あれを浴びせられたらゼロだってひとたまりもない!
「避けて!!」
叫ぶハルナ。だが、黒い液体がかかるわずか一瞬だった
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