暁 〜小説投稿サイト〜
喧嘩
7部分:第七章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
も否定された。しかしだからといってどうして静かになったのかはまだ誰にもわからなかった。
「何かあったのは間違いないんだけれどな」
「本当に大丈夫かしら」
 皆今度は次第に不安になって心配になってきた。
「何かあったのかも、冗談抜きで」
「じゃあ見てみるか?そっと」
「そうね」
 とりあえずは中を覗いて様子を見よう、そうした意見になってきたのだった。
 そうしてそっと中を覗いてみると。何故か二人はいなかった。とりあえず扉の隙間からは彼等の姿は何も見えなかった。制服の端一つも。
「あれっ!?」
「いない!?」
「そうよね」
 皆まずはそのことに目が点になってしまったのだった。
「これってどういうこと!?」
「何があったの!?」
「さあ」
 皆それが何故かわからない。しかしいないのは確かだった。彼等は確かにいないのだった。
「どうしたんだろ」
「まさかと思うけれど」
 女子の一人がここまた不吉な顔で言うのだった。
「飛び降りとか!?」
「だからそれから離れろっての」
 そしてまたこのことが否定される。
「それだったら今時下の方が大騒ぎになってるだろ」
「そうよ。静まり返るどころじゃないでしょ」
 女子の間からもそれが否定される。
「だからそれはないっての」
「絶対にね」
「じゃあ何故かしら」
 そしてまたこの静まり返ってそのうえで姿が見えないことが話されるのだった。
「どうして二人がいないのよ」
「一応見てみる?」
 ここで別の女子が怪訝な顔で言ってきた。
「何処にいるのか。見てみる?」
「そうだよな。常識で考えればあれだよ」
 男子の一人が常識に立ち返って話してきた。
「二人はあそこにいるよ」
「あそこって?」
「屋上にな」
 そこにいるというのだった。
「絶対にな。だって出入り口はここしかないんだぜ」
「まあそうだよな」
「それはな」
 他の男子達がその言葉に対して頷く。
「ここしかないのは確かだな」
「他の校舎になんて」
 このことも一応考えられていく。年を入れて考える為にだ。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ