第55話 さらばルイン
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さえ殆ど気付かなかったので、確かにそう言われると何となくだが、大丈夫そうな気がしなくもない。
「まあ、バレたら他に考えればいいし。しばらくはこれで行こうよ」
「う、うん…」
少し不安そうなエックスだが、確かに大丈夫そうな気がしてきたからしばらくはこれで行こうと決めた。
「ところでセルヴォさん。私が頼んでおいた“アレ”は完成したかな?」
「ん?ああ、“アレ”かい?頼まれた通り、完成させておいたよ。二百年前の機体だから上手く再現出来たか分からないが」
メンテナンスルームを出て、ルインはセルヴォの研究室に向かう。
ルインに頼まれたセルヴォが何を造ったのか気になったために、ゼロ達もついて行く。
「君が渡してくれた設計図を基に造ってみたんだが…」
布を取り払うと、エックスから見ればとても懐かしく、ゼロから見れば、少しだけぼんやりとしている過去の記憶を刺激する機体があった。
「記憶通りのチェバルだ!ちゃんと二人乗り出来るタイプだ。」
そう、かつてイレギュラーハンターで足代わりとして活躍したライドチェイサー・チェバルであった。
因みに形式番号はADU-T400turboである。
「チェバルとはまた、随分と懐かしい物が出て来たね。これをプライベート以外で使うのはカウンターハンター事件以来だよ」
「カウンターハンター事件?何それ?」
エックスの言葉にルインが首を傾げる。
無理もない、ルインは最初のシグマの反乱以降はずっと眠っていたのでそれ以降の出来事に疎いのは仕方のないところだ。
「カウンターハンター事件というのは最初のシグマの反乱の後に起きた事件だよ。ミッション中にチェバルを使う物があったんだけど、チェバルのターン性能や耐久性にやや難があったりとかの問題点が露呈した事件でもあるんだ。」
「へえ〜」
因みにチェバルの後継機として火力、機動力、耐久性を大幅に向上させたアディオンが開発されたが、搭乗者の命を度外視した怪物ライドチェイサーとなってしまい、エックスやゼロクラスの実力者でなければアディオンの性能に耐えられないという欠落が出来たのは余談だ。
「じゃあ、エックスからすればチェバルじゃ物足りないかな?」
「いや、チェバル自体は専用アディオンが配備された後でも愛用していたよ。主にプライベートでね。性能は劣っていてもやっぱり安全性についてはアディオンよりチェバルが上だからね」
搭乗者の命を度外視した怪物マシンよりも誰でも扱えるマシンの方がいいとして、アディオンと、そのアディオンを大幅にデチューンしたハーネットよりもチェバルを愛用していたハンターは多い。
「さあ、エックス。乗ってみてよ」
「うん」
ルインに促されたエックスはエンジンを
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