5部分:第五章
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「ちょっとでいいからね」
「ちょっとでいいの?」
ちょっとと言われると機嫌を少しだけなおしたようであった。
「それでいいのならね」
「あっ、来てくれるのね」
「よかった」
女組は彼女が来てくれそうな気配を見せたのでまずは内心ほっとしたのだった。
「よかった。じゃあこっち来て」
「屋上にね」
「屋上に?」
「そうなのよ、そこで待ってるのよ」
「そこでね」
こう話すのだった。
「だから。ちょっとだけ来てね」
「いいわね」
「何か怖い先輩が待ってるとかそういうのじゃないみたいね」
皆の目を見て言うのだった。皆とりあえず焦っている目はしているが悪いことを考えているような後ろめたい目でないのはわかったのだ。
「だったらいいわ」
「そもそもそんなのだったら無理矢理連れていかない?」
「ねえ」
皆自分達の目を見られたのでそれが怖くもあった。
「っていうか私達そんなことしないし」
「協力もしないし」
そういう悪い面々ではないのである。根は善良なのだ。だからこそこの二人の剣呑でかつ殺気に満ちたいがみ合いを何とかしようとしているのである。
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