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アインクラッド篇
movement U 絶望と希望の二重奏
星屑達の実力
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るゴーレムに追撃を加えていく。






sightアスナ
強い。その一言しかなかった。体術使いの少年も、金髪の片手剣士も、巨漢の壁戦士も、そして、片手剣より長く両手剣より短い不思議な剣を使うあの男も。
このゴーレムと戦い始めて二十分。四本あったHPは、三本目を赤く染めている。うち二本分を削ったのは彼等だ。

(何故ーーー?)

何故それほどの強さがあって、今までまともに攻略して来なかったのか。どうして彼等は、この世界でああも笑えるのか。互いをフォローしながら戦う彼等の口元には、等しく笑みがあった。

「ハアァァァァ!!」

苛立ちをぶつけるように、細剣基本技《リニアー》を放つ。苛立ち?何に?

「もう、……訳分からないじゃない。」

私は、一体何に苛立っているのだろう。何が、私の意思を妨げるのだろう。






sightアマギ
三本目のゲージを削り切り、ボスが雄叫び(口があるかは別として)を上げる。初めは偵察だけのつもりだったが、このまま押し切れそうだ。

「うっし、ラスト一気にいくぞ!!」

ブラッドクロスを頭上に掲げる。片手半剣スキル単発重攻撃《カルネージ》。真っ赤なライトエフェクトが剣を包み、大型トラックを思わせる重く低いサウンドが響く。

「オオオオオ!!」

見るとリルとマシラが足留めしてくれている。この技は威力はあるが隙が大きいため当てずらいので、正直助かる。

ズガァァン!!と、剣ではあり得ない様な衝撃音が轟き、一気にHPが三割削れる。両脇からマシラの拳とリルの剣が、やはりそれぞれ閃光を纏って炸裂する。バク宙で場所を開けるとアランが走り込んできて、やはり盾で殴る。

「背中借りるぜ!!」

その頼もしい背中を蹴りつけ、再び飛び上がる。

「ぜえぇぇりゃぁぁぁぁ!!」

片手半剣十二連撃《ペルセイダス》。ペルセウス座流星群を表すらしいそのソードスキルがゴーレムに殺到する。

「ソラ、ラストどーぞ。」

鞭五連撃《ゼラニウム》の紅い光が疾る。僅かに残ったゲージを全て消し飛ばした。
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