第5章
冥界合宿のヘルキャット
第100話 邂逅
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なんか、血相を変えて辺りを見回してる。
って、あ!?小猫ちゃんが走り出してしまった!
気になった俺は慌てて小猫ちゃんの後を追う。
ー○●○ー
イッセーとの会話で気が楽になった俺は、今度は別の事で気が滅入っていた。
「……場違い感がハンパねぇ……」
『賞金稼ぎ』などの異能絡みの事を除けば普通の一般平民である俺にとって、この会場の上品過ぎる空気は馴れない。
こう言う時はマイペースな兄貴や姉貴、鶇が羨ましく感じる。
そんな感じで俺は柱に背を預けて項垂れていた。
ゾクッ!
「っ!?」
なんだ!?今のは!?
突然、背筋がゾッとし、それが殺気を向けられた事による物と分かり、俺は周囲を見渡す!
そして、ある一点に目線が止まる。
そこには明らかに場違いな服装をし、腰に日本刀を差した青年がいた!
「明日夏兄、どうしたの?」
「あ、いや……」
俺の様子を訝しんだ千秋に声を掛けられ、さっきの青年の事を言おうと青年がいた 場所をもう一回見ると、そこに青年はいなかった。
「いや、なんでもねえ。大丈夫だ。気のせいだった様だ……」
そう言って、未だ訝しげんでいる千秋を強引に納得させる。
そして、千秋が離れたのを確認すると、急いでさっきまで青年がいた場所まで駆け寄る!
「……どこに行った?」
あの殺気は間違い無くあの男が発した物だ。
挑発的な物ではなく、完全に俺を殺そうとする殺気だった。
「クソッ!」
まさか、もう外に出たのか!
そう思い、エレベーターがある方を向く。
「ん、塔城?」
すると、血相を変えた塔城がエレベーターに乗り込むのが見えた。
その後、慌てた様子のイッセーがエレベーターの前で止まる。
「どうした、イッセー!」
二人の様子とさっきの事でただ事じゃないと思った俺はイッセーに慌てた理由を聞く。
「いや、小猫ちゃんがいきなり部屋から飛び出していったんだ。まるで、何かを追う様に」
何かを追う?あの男の事か?
「どうしたの二人とも。血相を変えて」
「イッセーさん、明日夏さん」
そこへ、部長と神楽もやって来た。
俺とイッセーは塔城の事とさっきの男の事を話す。
「今はあまり大事にしたくないわ。私達で小猫を探しましょう。明日夏が言っていた男の事もあるわ。注意して」
「はい」
「はい。神楽、塔城の場所は分かるか?」
「待ってください」
神楽が瞑目すると、猫の耳と尻尾が出現する。
「小猫ちゃん、外の方にいます」
それを聞き、俺達もエレベーターで一階に降り、外に出る。
「こっちです」
仙術を使う神楽
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