第5章
冥界合宿のヘルキャット
第100話 邂逅
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ずだったんだろう。んで、初めての挫折のショックが思いの外効いたって事か。
「ま、才能に頼って調子に乗っていたところもありましたから、良い勉強になったはずですわ」
「アハハ……容赦無いねぇ。一応、兄貴の眷属だろう?」
「あの後、お母様の眷属にトレードされましたの。お母様はゲームしませんから、実質フリーの『僧侶』ですわ」
「フリー?そんなのもあるのか?」
確か、『王』同士の間で同じ駒の眷属同士の交換の事をトレードって言ったな。
「それと、これはお近付きの印ですわ」
そう言い、イッセーにフェニックスの紋様が入った黒い入れ物みたいなのを渡す。
「こんな物もらえねえよ!?」
「本来上級悪魔へのお土産ですわよ!赤龍帝は下級悪魔なのだから、ありがたく頂戴されるのが礼儀ですわ」
イッセーは遠慮するが、レイヴェル・フェニックスは有無を言わさず渡す。
にしても、赤龍帝とは言え、一介の下級悪魔にわざわざお土産とは。
そう言えば、ライザーとの戦いの最後で兄を庇おうとイッセーの前に出た時にイッセーの勇姿に魅入ってたな。
「その赤龍帝ってのは止めてくんねえかな?一応、一誠って名前があるんだからさ」
「なんだったら、俺達みたいにイッセーって呼んだらどうだ?」
「うん、そうそう」
「コ、コホン。で、では、遠慮無くイッセー様と読んで差し上げてよ」
「様って……」
「では、イッセー様。今度お会いできたら、お茶でもご馳走して差し上げてもよろしくてよ」
「は?」
イッセーが疑問符を浮かべると、レイヴェル・フェニックス途端にモジモジしだす。
「わ、私、最近手製のケーキに凝っておりますの…」
どうやら、部長と違って、素直になれないタイプみたいだな。
弄ると燕みたいに良い反応しそうだな?
なんて考えるあたり、大分いつもの調子に戻ってるな。
「そ、それでは。他の方々とのご挨拶もありますので。ごきげんよう」
そう言って、そそくさと走って行ってしまう。
「ゼノヴィア以上に訳分からん娘だな?」
「……そう思ってるのはお前だけだろうな」
「ん、なんか言ったか?」
「なんでもねえ」
その後、会長達シトリー眷属と出会い、式典が始まるまで若手悪魔達と交流を計る為にグレモリーとシトリーの両眷属は主に連れられて別室に移動していった。
ー○●○ー
「他の若手悪魔はもう来てるのよね?何も無ければいいけど」
「ええ」
移動しながら部長と会長がそんな事言っていた。
若手悪魔が集まるとなんかあるのか?
ドゴォン!
『っ!?』
いきなり目的の部屋の扉が吹っ飛んだ!?
何!?何事!?
慌てて部屋の中を見ると、
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