ターン４２ 鉄砲水と魔性の甘味
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可能となるほどの数値……だけど、そんな単調な攻め手を通すわけにはいかない。
「リバースカードオープン、フィッシャーチャージ！このカードは魚族モンスター１体をリリースして相手のカード１枚、トリスタンを破壊してカードを１枚ドローする！」
アーチャーが両腕から矢を乱射しつつ亡霊騎士に単身立ち向かっていき、盛大な自爆をして見事その体を大地に崩れ落ちさせた。召喚権を使って出したアタッカーをうまいこと倒せたのは、今回は初っ端から調子がいい証拠だ。このままいけばあの無双の女王、河風夢想の牙城を崩すことだってできるかもしれない。
だがそんな見通しは、あまりにも甘かったことを思い知ることになる。
「残念だったね、清明。魔法カード発動、生者の書−禁断の呪術、って。このカードは私の墓地のアンデット族を１体蘇生して」
「僕の墓地からモンスター１体を、除外する……！」
生者の書による禁断の呪法の結果、たった今地に堕ちたはずの騎馬武者が再びその両足で立ち上がる。と同時に、僕の墓地に存在することができなくなったアーチャーのカードがデュエルディスクからはじき出されてしまった。アーチャーは何度でも墓地から蘇りアドバンス召喚の素材に壁にと柔軟な働きを可能にする僕のデッキの潤滑油、除外されたカードを再利用できない僕のデッキにとってこのピンポイント除外はこの先の展開を考えるとかなり痛い。
「バトルだよ、だって。トリスタンのダイレクトアタック！」
冥界騎士トリスタン 攻２１００→清明（直接攻撃）
清明 LP４０００→１９００
「くっ……」
「ふふふ、今のは私が一枚上手だったね、だって。私はこれでターンエンド」
清明 LP１９００ 手札:３
モンスター：なし
魔法・罠:１（伏せ）
夢想 LP４０００ 手札:３
モンスター：冥界騎士トリスタン（攻）
ワイト夫人（守）
魔法・罠:なし
「だったら、次は僕がその上を行くさ！ドロー！」
先ほどのフィッシャーチャージのドローのおかげで、僕の手にはすでに次の一手が握られている。今度はこっちの番だ、これで目にもの見せてやる！
「相手フィールドにのみモンスターが存在するとき、カイザー・シースネークはレベルを４として手札から特殊召喚でき、さらに特殊召喚されたことでその攻守は０になる！」
カイザー・シースネーク 攻２５００→０ 守１０００→０ ☆８→４
「アドバンス召喚でもするの？って」
「まあね。だけど、ただのアドバンス召喚じゃあ終われないね。リバースカードオープン、グレイドル・スプリット！このカードは自分モンスター１体の装備カードとなって、その攻撃力を５００ポイント上昇させる……だけど、僕がやりたいのはそこじゃない。スプリットはさらなる効果
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