第54話 マザーエルフの輝き
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ベースの屋上に咲く花を見渡しながら呟いた。
「ここは……レジスタンスベース……か。一体…誰が……」
「ゼ…ロ…」
「ん?何、この声…?」
「おい、あれ…」
レヴィアタンが声に反応して周囲を見渡し、声の発生源に気付いたファーブニルが上空を指差したことで全員が上空を見上げると、呪いが解けて本来の姿に戻ったダークエルフ…否、マザーエルフがいた。
「ダークエルフ…?いや…お前は……」
「マザーエルフ…あれが本来の彼女の姿なんだ。」
ゼロが彼女の変化に気付き、エックスがあれが本来の彼女の姿であることを説明する。
「彼女が君達をここまで運んでくれたんだ」
セルヴォの言葉に全員がマザーエルフを見上げる。
「…ゼ…ロ…」
「なんて優しくて…暖かな光……」
「あれがマザーエルフ……バイルにかけられた呪いが解けたんだ……あんなに綺麗だったなんて…」
シエルとルインがマザーエルフが放つ光に微笑みを浮かべ、マザーエルフはゼロ達の無事を見届けるとそのまま空へと飛んでいく。
「…追わなくていいのか……」
「やっと自由になれたんだもの…バイルのこともあるけど…今はそっとしておいてあげましょう……」
「エックスも良いの?」
「うん、僕もシエルと同じ意見だよ。百年間も彼女はバイルの呪いに苦しめられていたんだ…自由にさせてあげたい」
ゼロとルインがシエルとエックスに尋ねるが、マザーエルフはしばらくそっとしておくことにした。
シエルは目を閉じる。
「ゼロのこと…ゼロとルインがバイルの研究所に向かった時に…エックスから聞いたわ」
「…そうか」
「あなたが、何も気にしてないって私…知ってるけど……」
「……?」
「あなたの体が例え…コピーであったとしても……あなたの心が、あなたである限り、あなたは、ゼロ…。ゼロ以外…何者でもないわ……」
シエルはそう言って、ゼロを見つめる。
ゼロは無言でシエルの横を通り過ぎると、口をゆっくりと開いた。
「シエル………ありがとう…」
「ゼ、ゼロ……!!」
ゼロは夕日を見ながら静かに呟く。
「俺は俺でしかない…俺は………ゼロだ」
ゼロの呟きに、シエルも笑みを浮かべながら頷き、ゼロの隣に寄り添う。
そして一方で、エックスとルインは見つめ合っていた。
ルインがエックスに触れると、ちゃんとしたレプリロイド特有の感触に口を開いた。
「本当に…エックスなの?本当に?」
「うん、心配かけてごめんね」
「今更だけど、コピーエックスじゃないよね…?」
「酷いな…オメガとの戦いの時にも言ったけど、このボディはある人に造ってもらったんだ。どんな人かは言えない。“造っ
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