Aパート
LIVE5 μ’sファーストライブ 刹那の未来
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と絵里先輩は何か含みのある言い方をした。まぁ、ここは流しとくか。
「希はやんないのか?」
「ウチは絵里ちがやるならね……」
「ふーん。」
「刹那君、行かなくて良いのかしら?もう準備してるわよ。」
マジか、もうそんな時間か。
「んじゃ、行ってきます。」
「頑張ってな〜。」
ファーストライブ一時間前……
「μ’sファーストライブ講堂でやります。お願いします。」
『あれって《トリニティ》の白夜君じゃない?』
『ホントだー。可愛い〜。』
俺達は穂乃果達が着替えてる間に最後のビラ配りをしていた。思ったんだけどさ、白夜って可愛いって言われてるけど男だよね?
「講堂でライブやるぞー。って言っても分かってるか。」
「おい、海未達は耐えられると思うか?」
問いかけてきたのは獅子神だ。それは俺も思ったけど、
「アイツらなら大丈夫じゃね?俺たちもこうして有名になったんだし。」
「まぁ、俺らの最初のライブも観客はzeroだったしな。」
「それにことり達なら大丈夫だと思うよ。あんなにキツイ練習頑張ったんだし。観客がいないくらいで凹まないと思うし。」
それにもし凹んだとしたら俺らが立ち直せば良いだけだからな。
「それよりもう時間だよ。早く行かないと。」
「ねぇ、海未ちゃん早くー。」
「ど、どうですか?」
やっと海未ちゃんが出てきた?ことりちゃんが作った服は似合ってるかな………って、
「海未ちゃん?」
「ど、どうしたのですか?」
「そのズボンは?」
「こ、こうしなければ……」
「脱ぎなさい!」
「き、きゃぁあああ!」
私がズボンを脱がすと海未ちゃんは今までにない悲鳴を上げた。
「もう!私たちしか居ないんだから?」
「穂乃果ちゃん、海未ちゃん。そろそろ始まっちゃうよ。」
ことりちゃんに呼び掛けられ私たちは講堂のステージに行った。
「ねぇ、私たちここまで来たんだね。」
「ファーストライブってどうなんだろうね?」
「すごい楽しいんじゃないかな?ね?海未ちゃん。」
「もう少しで始まりますよ。」
「うん、そうだね。って言うか掛け声とか決めてなかったね。」
「そうでしたね。」
それぞれ番号を言って笑う。そしてライブ開始の合図が鳴る。
「海未ちゃん、ことりちゃん。」
「うん。」
「はい。」
「行こう、私たちの未来へ!」
夜6時……
穂乃果達のファーストライブは俺達の予想通りの結果に終わった。
「刹那………悔しいよ………」
穂乃果は俺の部屋で俺に抱きついて泣いている。俺はどう声をかけたらいいのか分からなかった。こいつにはいろいろな感情へ向けさせる言葉はたくさんある。しかし、それを言っても無駄だろう。だが、これだけは言っておこう。俺の前から居なくなる前に…
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