第3話「ペットのネーミングは飼い主のセンスが表れる」
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い。
呆れて溜息も出ない新八達だが、王の長ったらしい言い訳はまだ続いた。
【聞いてくださいよ。実はですね、この二人今でこそこんな姿になってますが、実はウィルスに呪いをかけられてこんな姿に変えられてしまったんですよ】
「嘘つけ!そうやって俺らに厄介払いしよーとする気だろ!!」
【いやマジほんとですってば。真実を写し出すという『ラーの鏡』使えば元の姿に戻って、即戦力になります。あ〜でも今ないんだよね。残念だな〜。『ラーの鏡』さえあれば見せてあげられるのにな〜】
心底惜しいような、ガッカリした顔で王は言う。だがその声はどこか嬉しそうにも聞こえた。
それは単なる気のせいかもしれなかった。
しかし、先ほどから王は協力するようにみせかけて、自分たちの旅の邪魔ばかりしているみたいだ。
そんな違和感が沸き始めた頃……一つの道具が世界の事実を大きく動かした。
【『ラーの鏡』ならここにありますよ】
銀時たちが振り返ると、玉座の前にドット絵の『たま』が円い鏡を持って立っていた。
その鏡を目にした途端――白血球王の額からいくつもの脂汗が噴き出る。
【なっ!それは!!一体どこで!?】
【ここは私の体内。捜し物などポケットの中をさぐるようなものです】
『たま』は淡々とした口調で汗だくの王に告げた。
【『獏』は高度な擬態能力を備えていると聞きます。目に見えるモノをそのまま信じていては、『獏』には勝てません】
『たま』は鏡を上にかざした。といってもドット絵なので手や身体は全然動いていないが。
【さぁ、どんな真実が写るのか。デスピガロかドラゴンか、それとも他の何かか。皆さんとくとご覧下さい】
芸者が謡うような口ぶりで述べると、鏡から放たれた眩い光が一つの真実を照らし出す。
それは、王の乳首は黒ずんでいて乳輪が物凄くデカい。
……ではなく、乳輪から浮き出た黒いシミがみるみるうちに広がって全身真っ黒に染まった王の姿だった。
異常な外見だが、王はそれを当然と言うように極悪な笑みを浮かべて玉座から立ち上がる。
【中々やるではないか。この『獏』の擬態を見破るとはな!ガハハハ!!】
どう見ても全身黒タイツに変わっただけのオッさんであるが、これこそが獏ウィルスだったのである。
化けの皮を剥がされた偽白血球王と同じように、他の衛兵も国民もすべて全身黒タイツへ変貌し、白血球王国は『獏』の巣と化した。
味方を求めてやってきたはずが、あっという間に銀時たちは敵に囲まれてしまったのである。
【我らは全て食らう!全てが黒に染まるまで食らい尽くす!!】
偽白血球王の宣言と共に、何十もの獏ウィルスが銀時たちに襲いかかる。
【ツマヨウジを!皆さんツマヨウジを使ってください!!『獏』に大量の情報を送り込むんです】
たまに言われるがま
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