暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
キャリバー-Happy temperature-
第九十八話
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に合わない。トンキーもまた赤い雷を落とされ、コントロールを失って滑空していく。巨大な風圧に何とか耐えながら巨大な雲を抜けると、そこには《エクスキャリバー》があるダンジョン――しかし力を失ったトンキーでは、そこにたどり着くことは出来ず。

「ひゃっ……わぁぁぁぁぁぁ!」

「レイン!」

 そして風圧に耐えられなくなったレインが、遂にトンキーから手を離してしまい、風に引き離され消えていってしまう。飛翔することの出来ないこの大地では、あとは落下することしか出来ない……が、自分から飛び出したユウキがレインの手を掴む。

「しっかり掴まってて!」

「う、うん……」

 確かに太陽の光がない場所での飛翔は不可能だが、ユウキの種族であるインプには一定時間の飛行が可能だった。レインの手を掴んで飛翔するユウキが、ダンジョンがある方向へと消えていく。

「俺たちもいくぞ!」

「……ええ!」

 残ったメンバーに呼びかける。トンキーが最後の力を振り絞って滑空し、可能な限り《エクスキャリバー》が待つダンジョンへと近づいていき――

「飛び降りろ!」

 ――キリトの声とともに、遂に《エクスキャリバー》を巡るクエストが開始された。

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