二十三話:新たな始まり
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「その点は二人にはほんまに感謝しとるよ。家の子達は私の一存で決められるけど、なのはちゃんとフェイトちゃんは自分の生活もあるのに。それに、リミッターをかけてまで私の部隊に来てくれるんやから私はほんまに幸せもんや」
六課の隊長格は魔力出力を大幅に制限される予定となっている。
これは部隊毎に保有できる魔導師ランクの総計規模を超えてしまうという事態を避けるための裏技である。
そもそも、ただでさえ高ランク魔導士の数が足りない管理局でこれだけの戦力を一手に集中させるのはあり得ない事態である。
そんなあり得ない事態を起こしてまで戦力を集めたのが機動六課。
今まで捜査本部すら作られなかった事件にしては余りにも破格。
正直に言えば、レリックを回収するだけの仕事ならばこれだけの戦力は必要ない。
いくら、ガジェットの後ろに何が居るか分からないとはいえやり過ぎだ。
つまり、これだけの戦力を揃える必要があったのは、それを必要とする何かがあるに違いない。
「友達だからね、約束したことは絶対に破らないよ。それに……嘘はいけないしね?」
「そうやなぁ、嘘はいかんよなー。なんかフェイトちゃんお母さんみたいやね。て、もうエリオとキャロのお母さんみたいなもんか」
「そうだと、嬉しいんだけど」
「大丈夫やって、二人共ええ子なんやろ? 実際に会うのが楽しみやわー」
少しだけかまをかける様にはやての目を見つめながら問いかけてみる。
だが、はやての目には動揺の色は一切見受けられなかった。
つまり、先程の話には嘘は一切ないということだ。
しかし、これ以上話を続けさせないようにさり気なく話題を変えたようにも感じられる。
それも自分が喜んで食いつきそうな子供たちの話でだ。
確かにはやては嘘は言っていないのだろう。だが、本当のことも言っていない。
そんな気がしてジッとはやての顔を見つめる。
「どないしたん、フェイトちゃん? 私の顔になんかついとるん。それとも……惚れた?」
「大丈夫だよ。常時セクハラをしてくる人には惚れないから」
「あら、そら残念やわ。やっぱりなのはちゃんには敵わんかー」
大げさに肩を落として無念という表情を見せるはやて。
そんな道化のように振る舞うはやての姿にフェイトは不安な気持ちになる。
だが、同時に彼女のことを言葉では言い表せないほどに信用しているためにこれ以上は何も言わないことに決める。
「はやて……今はこの話はやめておくね。二人の試験も佳境に入ってきたし」
「そうやね。……今はな。また今度な」
裏のある会話を意味有り気に終わらせるはやてに少しだけフェイトはホッとする。
今度ということはいつかはこの明らかに怪しい事情について話してく
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