第3章 リーザス陥落
第81話 ジオの町の再会
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「(……無事、だといいが)」
ユーリが思い浮かべるのは、リーザス城下町に住む皆の事。リーザスには仕事の関係上、何度か足を運んだことがある為、顔見知りは多い。
かなみ には何度も言った事だが……、心配ではない、と言えばユーリだって嘘になるから。
そして、数秒後 店の奥から 足音が聞こえてきた。
「…………いらっしゃいま………せ……?」
「………!」
奥からやってきたのは、見覚えのある姿、だった。
そして、目の前の人物が間違いなく、本人であると言う事は直ぐにわかった。そっくりさんが、こんな傍にいる筈もないし、双子がいるとも訊いていない。
何より、眼があって 固まっている所を見ると、間違いない。
「ゆ、……ゆー、り……、さん……?」
「……ミリーか? 間違いなく、ミリー、なのか?」
間違いない、と頭では判っていても、念のためにユーリは二度訊いた。
その言葉を訊いて、唖然としていたミリーだったが、素早く、そして短く頷く。
「は、はい……、み、ミリー、で、す……。ぁ……っ」
最後まで言い終えると同時に、ユーリは、ミリーの頭を軽く抱きしめた。
「ゆ、ゆ……り……」
「良かった……、無事、だったんだな。本当に……」
優希に会えた。そして、かなみ達も メナドやそして 操られていた軍の皆に会えた。皆、無事だった。そう、だったんだ。
「……よ、よかった。わたし、も……よかった、です…… ユーリさんが、ぶじ、で……」
ミリーもユーリの腕の中で、すすり泣く様に声を漏らしたのだった。
〜人物紹介〜
□ 天満橋ありす
ジオの町で活躍中の正統派アイドル……なのだが、その実 この戦争が始まってからは、ジオの市長に体の良い贄の様に扱われていた。ジオへの無茶な要求を躱す為、枕営業を恒常化。アイドルは、歌だけではやっていけない事を重々判っている様子。
だが、市長のそれはユーリにあっさりと見抜かれてしまい、ランスをけしかけた事で解放される事になった。その為 望まない者と行為をしなくても良くなり、歌い続けて出来た純粋なファン達と純粋にアイドルを楽しむ事が出来る様になった。
もう枕営業をする事はなかったが、ランスは別である。
□ ミリー・リンクル(03)
ジオの町の武器屋でばったりと再会。
絶対幸運と言うスキルの持ち主。戦争のせいで、自身には何も起きていないのだが、周囲の友達は別だった為、不幸を深く感じていたのだが……、それが一気に吹き飛んでしまった。
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