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転生とらぶる
マブラヴ
1245話
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りしなかっただけ……」

 そこまで言った時、不意にチャイムの音が聞こえてくる。
 現在は夕食の時間であり、普通なら人が訪ねてくるような事はない。
 シャドウミラーとしての何か緊急な出来事があれば話は別だが、そういう場合はわざわざ出向くよりも通信を送ってくるし。
 疑問を抱いたのは俺だけではなかったらしく、他の皆も不思議そうな表情を浮かべている。
 それでも訪ねてきた以上は何か用件があるのだろうと、マリューが近くの映像モニタを操作する。
 すると、そこに映し出されたのは……

「噂をすれば何とやらて感じね」

 美砂の言葉通り、そこに映し出されているのはたった今まで噂になっていたテュカ……ではなく、オウカ。
 まぁ、この場合の噂ってのは記者会見に関してだったし、オウカとイザークも記者会見には出ていたのを思えば、間違ってはいないか?

「ふむ、精霊の卵について何かあったのか?」

 オウカが訪ねてきた理由をそう予想するコーネリアだったが、映像モニタ越しにオウカとやり取りをしていたマリューはやがてこっちを……俺の方へと視線を向けてくる。

「アクセル、オウカの用事は貴方にだって。ちょっと出て貰える?」
「うん? 俺? 中に入って貰えばいいんじゃないのか?」

 ホワイトスターは気温を自由に操作出来る。
 それ故、カレンダー的な季節が冬であっても、そこまで寒くはない。
 それでもある程度の季節感は必要だとして、少しは気温を下げているのは事実だ。
 寒い中で話をするより、家の中で話をした方がいいんじゃないのか? そんな俺の疑問に、マリューは首を横に振る。

「いえ、オウカはアクセルと2人だけで話をしたいそうよ。……私からもお願い。オウカの言葉をきちんと聞いてあげて貰える?」
「……まぁ、俺は寒さとか関係ないからいいけど」

 混沌精霊である俺は、当然寒さや暑さというものは殆ど感じない。
 いや、感じる事は出来るが、混沌精霊としての能力を使えばそれを無視出来る。
 つまり、中に入れるというのはオウカに対する配慮だったのだが……それを向こうがいらないと、それよりも俺と2人だけでと言うのであれば、俺としても特に異論はない。

「分かった、じゃあちょっと行ってくる」

 そう告げ、居間を出て玄関の方へと向かう。
 そしてオウカの姿はすぐに見つけることが出来た。

「アクセルさん、すいませんこんな時間に。実はちょっとお話がありまして」
「ああ、何でも俺と話したいって事だったが……精霊の卵で何かあったのか?」

 その言葉に一瞬虚を突かれた表情を浮かべるオウカ。
 だが、次の瞬間には小さく笑みを浮かべて口を開く。

「私がアクセルさんに会いに来るのに、理由がなくちゃ駄目ですか? まぁ、今回の
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