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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
05 「ヨーロッパからの転校生」
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ガミさん……ケンカを売ってるんですか? いいですよ、武装の製作は終わってませんがそのケンカ買ってあげます」

 ガンプラバトル部が活動を始めてから早い段階で分かっていたことだが、コウガミとヒョウドウはあまり相性が良いとはいえない。バトル中やバトル後ならまだいいのだが、今日のように普段のテンションで会話をしているとこのような展開になってしまう。
 ――というか、ヒョウドウって見かけによらず意外と好戦的なんだよな。今回の場合はコウガミが悪いわけだが、日によっては逆にヒョウドウがコウガミを挑発したりするし。1回バトルしたらとりあえず落ち着くだろうし、それまでジュースでも買いに行ってようかな。
 そんなことを思った矢先、不意に扉をノックする音が耳に届いた。その直後、扉が開かれると共にスーツを着た小柄の女性が入ってくる。流星学園ガンプラバトル部の顧問である山田真綾先生だ。言ってはなんだが、童顔ということもあって子供が背伸びしているようにも見えなくもない。

「み、みなさん、お疲れ様です!」
「先生、あたし達とは何度も顔を合わせるんだからもう少しリラックスしよ」
「は、はい……すみません」

 コウガミは別に責めてはいないのだが……。
 というか、よく山田先生は教師を目指そうと思ったものだ。個人的にこの性格では問題児の相手をしなければならなくなったとき、泣きそうな気がしてならないのだが。

「いや別に謝らなくても……」
「コウガミさんの言い方に問題があるのではないですか」
「は? あたしは普通に話してたでしょ」
「あなたはご自分が思っているよりも目が怖いですし、強気な性格も相まって声色も高圧的ですよ」
「――っ、あんただって目は冷たいし、声色だって淡々として機械みたいじゃない。あんたの方が怖いっての!」

 山田先生の登場で沈静化するかと思ったふたりのケンカは一瞬にして再び幕を開ける。
 俺はこの光景に慣れつつあるので問題ないが、気の弱い山田先生はパニックを起こしかけてあわあわしている。まあそんな状態でもふたりのケンカをやめさせようとするあたり、もう少し肝が据わればより良い先生になるのだろう。

「ふ、ふたりともケンカはやめてください。ふふふたりは同じ部活動に励む仲間じゃないですか。ケンカは良くないです! ……って全然聞いてくれない。……あっ……ナグモくん、黙って見てないでふたりを止めるの手伝ってください!」
「先生、触らぬ神に祟りなしです」
「ナグモくん……それはそうですけど、わたしは教師なんです。放っておくのは不味いんですよ!」

 そのとおりではあるが、なればこそ自分の力で止めるべきだろう。一般的に生徒が止めに入るよりも教師が止めに入った方が状況は沈静化しやすいのだから。場合
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