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ハイスクールD×D 黒龍伝説 12
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まれれば、ワクチンを接種しているとはいえ死は免れんぞ!!」

「分かってるよ!!喰らえ!!ドラゴンブラスター!!」

ラインが広がりきる前にドラゴンショットの改良版、ドラゴンブラスターでまとめて薙ぎ払う。ヴァーリも同じようにラインを薙ぎ払っていく。仕切りなおすために距離をとったところで気がつく。

「匙本人より大分弱い」

「ああ、それが余計に、奴自身でない証明になる。ただの力の塊だ」

だよな。あれは、匙であって匙でない。それが分かって余計に虚しくなる。しぶとさが、あいつの売りだったのに。本当に死んじまったのかよ、匙。また、何事もなかったように裏で暗躍していてくれよ。そんでひょっこり帰ってこいよ。みんな、お前が帰ってくるのを待ってるんだぞ。



「匙!!」

無限に再生し成長を続ける匙にオレとヴァーリが押され始めた頃、会長とレヴィアタン様が飛んでやってきた。そして会長を見た途端、匙の動きが止まった。そしてゆっくりとラインを伸ばしていく。

「意識が、残っているのか?」

「それだけ、あいつにとって会長達は大事な存在なんだろう。いつでも動けるようにだけしておこう」

ヴァーリと共にいつでも飛び出せる距離に移動して二人を見守る。










「匙」

目の前には変わり果てた姿となってしまった元ちゃんがいる。ラインで作られた足場に乗り、隣には、あの日から心が壊れてしまったと思えるぐらいに弱ったソーナちゃんがいる。放っておいたら何をするかわからないというのもあるけど、私も元ちゃんのことが心配だったのだ。

「こんな姿になってしまって。悔しくて。でも生きて戻ってきてくれて。色々と話したいことが。何を言っているのか自分でもわからないですね」

「ソーナちゃん、落ち着いて」

「ごめんなさい、お姉さま。大丈夫、私は大丈夫」

いや、そんな濁った、というか単色の瞳で言われても、ねぇ。お姉ちゃん、二人のことが心配です。

「匙、また、私の元に戻ってくれますか」

そう言ってソーナちゃんの手元に戻っていた悪魔の駒を元ちゃんに入れる。って、私の駒をいつの間に!?別に構わないんだけど一言言って欲しかったな。

「パスが繋がらない。これらだけでは足りないと、なら残っているこの騎士の駒も。貴方自身が編んだ血の契約を使ってでも!!」

騎士の駒まで入れて、指を切って血を流し、なんらかの術式を走らせる。それでも変化は起きない。

「何が足りないと言うんですか。何が、一体何が!!何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が、何が」

「ソ、ソーナちゃん!?」

「匙が戻ってきた
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