ハイスクールD×D 黒龍伝説 12
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るものを前に元マスターと対峙する。
「これが聖杯の正体か。元マスター、これに願ってみるか、恒久平和?たぶん、人類皆殺しによる恒久平和だぜ。まあ、恒久平和なんて夢幻だけどな」
夢幻というキーワードで更に記憶が戻ってくる。だが、それは後回しだ。
「恒久平和が夢幻だって」
「分かんねえかな?恒久平和ってことは争いが一切ない世界、競争なき世界は停滞しかしない。人々はただ歯車となって世界を支えるだけ。それは生きていると言えるのか?ただそこにいるだけだ。根本から間違ってるんだよ。平和ってものは戦争状態じゃないってだけで次の戦争への準備期間を差すんだよ。それをどれだけ長くできるかは、人々の努力次第。恒久平和は多くの者が願い、そして成し得なかった夢。夢は夢であるから美しい」
「どこまで僕を馬鹿にする気だ、セイバー!!」
「なら、言ってやろうか。愛した女一人救えないで全人類を救えると思うな!!アイリスフィールドも望んでいる?それで残されるイリヤスフィールはどうする!!争いは多くの要因から発生する。それをすべて取り除いた世界は画一世界。何をしても認められず、何をしても感じず、ただの機械として生きる世界。人としての尊厳をすべて奪う貴様はただの殺戮者だよ。おめでとう、歴史書に名も残らないが人類史上最悪の殺戮者だ!!」
「セイバー!!」
怨念とともにマスターが銃を構えるが、本体のオレはマスターの影に潜んでいる。殺すことは不可能だ。ラインでマスターから魔力をすべて奪い尽くしアインツベルンの城に転移する。ベッドに寝かされているアイリスフィールにラインをつないでサーヴァントの魂をすべて奪い、肉体を人間に近いように改造する。今まで世話になった分はこれでいいだろう。手紙をテーブルに置いて大聖杯の元に戻る。これだけの強大な呪いを身につければ世界を超えることも不可能ではない。まあ、精神は汚染されて身体も変質するだろうがあの人達の元に戻ってから考える。向こうの世界の方が封印の技術などは上だからな。
大聖杯にラインを繋ぎ、大聖杯ごと身体に取り込む。途端、世界の悪意のすべてがオレの体内を駆け巡る。身体を作り変えられる感覚が気持ち悪いが、世界を渡るために、夢幻というキーワードから思い出した夢幻を司る存在の元へ、夢を渡ってたどり着き、そこからオレという可能性が残っている場所へと渡る。そこで意識が途切れる。
「どうしたというのだ、サマエル!?」
匙の敵討ちだと意気込んで戦おうとした矢先、サマエルが苦しみ始めた。理由はわからないけど、気は抜けない。匙だったら演技からのだまし討ちぐらい普通だからな。ヴァーリと共にいつでも覇龍になれるように身構える。次の瞬間、龍の爪がサマエルの腹を貫いて現れる。何かが産まれるように
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