第52話 絶望への反抗
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っ…遅いぞ、お前達。」
久しぶりに見た兄弟にして同僚達の姿にハルピュイアの表情が和らいだ。
「これでも急いできたのよ。まだ体中埃っぽいままだし。さっさと片付けて、メンテナンスジムのプールでコーティングし直したいわ。」
体にかかった砂埃を払いながら溜め息するレヴィアタンに対して、ファーブニルはソドムとゴモラをパンテオン達に向けて構えながら言う。
「へっ、悪いな。ちょっと寄り道しててよ。俺達も、サイバー空間でエックス様に会ってきたぜ。それからファントムにもな、詳しい話はお前に聞けって言われたけどよ。ようは、ゼロとルインが戦っているバイルとオメガをぶっ潰せばいいんだろ?」
腕が鳴ると言いたげな表情を浮かべるファーブニルにハルピュイアは思わず口を開いた。
「分かってるのか?今バイルは、ネオ・アルカディアの統治者になっている。俺についてくることは、ネオ・アルカディアを反逆することになるんだぞ。それでいいのか?」
ハルピュイアの言葉にファーブニルとレヴィアタンはポカンと目を見開いたが、次の瞬間吹き出した。
「はっふふっ…。珍しいわね。私達に意見を求めることなんて、今まであったかしら?エックス様からレジスタンスのベースで治療を受けたってのは聞いてたけど、ルインと一緒にいて少し丸くなったのかしら?」
エックスからハルピュイアがレジスタンスベースで治療を受けていたことを聞いていたレヴィアタンは以前と比べて随分と性格が柔らかくなっているハルピュイアをからかうように言う。
「何だあ、おい。らしくねえなあ。お前はいつもみたいに憎ったらしい顔で、偉そうに命令してりゃいいんだよ!!」
憎まれ口を叩くファーブニルを見て、レヴィアタンはからかうような笑顔を浮かべながらハルピュイアの肩を叩いた。
「あいつ、あんなことを言ってるけど、ルインを…お母さんを助けるためにここまで急いで来たのよ?キザ坊やも私達の親孝行に付き合いなさい…それからファントムからの伝言よ、“武運を祈る…母上を任せた”ですって」
「ふっ…そうか。俺達がエックス様に代わってルインを……母上を守り、バイルとオメガを倒す。守るべきものは、ネオ・アルカディアの名でも、四天王の肩書きでもない。」
ハルピュイアは両手に握るブレードに力を込め、こちらに向かってくるパンテオン達を鋭く睨み据える。
ファーブニルとレヴィアタンも同じように武器を握り締める手に力を込めた。
「我らの力は人間のため!!」
「我らの信じる正義のため!!」
「行くぞ!!」
力を解き放ち、ハルピュイア、レヴィアタン、ファーブニルの三人がパンテオンの軍勢に向かっていく。
「オラオラオラオラオラアッ!!!」
「やあああああああっ!!!」
「はああ
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