第9章 その後
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大隊以上の指揮統率方法を習い、その他法務・行政なども習う。
その時はただ指揮幕僚課程合格へ向けて勉強するしかなかった。
そうするしか、あの憂鬱で重苦しい入院生活を耐え抜けなかったのであった。
約1か月後 6月20日
ニコールが少尉の階級章をつけてやってきた。
彼女はまだ軍医士官学校の5年生であるが、卒業すれば階級は中尉から始まる。
というのも、給料区分が中尉の区分というだけであって指揮作戦能力は当然士官学校卒業の少尉には劣るが。
彼女は今回の従軍での手術技量を見込まれ周りの5年生より一足早く少尉に任官し6年生に飛び級という扱いになっていた。
その日は私にとって憂鬱な入院生活が終わりを告げた日であった。
彼女はそれを私に通達しに来ていた。
重症傷痍軍人はまだ入院していたがほとんどの軍人たちは軍務に復帰又は退院して療養中であった。
私としてもさっさと軍務に復帰したかったが病院とニコールからくぎを刺されておりしぶしぶ従うしかなかった。
しかし、ローゼンリッター連隊本部から1通の通達が来ており開けてみると
「10月1日(私の軍務復帰予定の日)付を持って第442特殊強襲白兵戦連隊 第3中隊 中隊長に継続任命す」
と書かれており、思わずほっとした。
第3中隊は今回の戦闘で連隊中最大の損害を出しており、部隊として解散させられるのではないかと思っていたがバーンシェッフェ大佐のうまい人事編成のおかげで事なきを得たこともシェーンコップ中佐の付随した手紙で分かった。
しかし、今度は統合作戦本部人事課から通達が来ていた。内容は
「実戦軍務復帰までの期間 ハイネセン国立大学 予備役将校訓練課程教官 を命ずる。」
とのことであった。
びっくりして人事課に電話をしたら受付の兵士から取り次がれて例のカロリーナ大尉が出てきた。
彼女はめちゃくちゃおどおどした表情で(テレビ電話なので)
「コードウェル少将におつなぎいたしましょうか?」
と聞いてきた。
同じ階級なんだからそんな敬語使うなよと思ったが
「つなげるならつないでください」
と言ったらすぐに少将が出てきた。
これもかなり驚きであったが、私は単刀直入に本題へ切り込んだ
「閣下
失礼を承知でお聞きしますが、まだ軍務復帰を許可されておりませんがどういったご理由であのような辞令が来たのでしょうか?」
すると少将は驚きなことを口走った
「あれはなシトレ元帥からの命令だ。
元帥は貴官にかわいそうなことをしたと悔やんでおいでだった。
それで貴官への退院祝いを兼ねた贈り物だそうだ
その予備役将校訓練課程の訓練施設の所在地を見てみろ
きっとその意味が分かるはずだ」
と言ってカロリーナ大尉にかわられてしまった。
最初はなんだよ
と思ったが所在地を見てみると
首都星ハイネセンから
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