暁 〜小説投稿サイト〜
殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
11話 機械仕掛けの大統領(プレジデント)
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かわからなかったが取り敢えず。これがゴッドプログラムだとわかった。
「マシロ。君はGod Program に何を命令されているんだ?」
『クロノスかカリヒさんのどちらかを連れて行けって言う話よ』
「どっちか?どっちもじゃ駄目なのか?」
『1人だけがGod Program に選ばれるらしいのだけれど、詳しくはわからないの。ごめんなさい』
 この幻聴を作り出しているのはそのGod Programだとしたら何故今になって彼女達の声が聞こえるのかが納得がいく。
 その機械の声が聞こえた時に僕はその言葉を改めて言葉として捉えることが出来た。
『カリヒ』
 僕の名前を呼んでいた。
『あ、時間が切れた』
 彼女の声もノイズのように遮られる。
「お前もかよ。まあいいや。ねえ。君はGod Program か?」
 僕は機械音の主に聞く。その部屋1つが金属と回路で成り立っている機械だった。
『ああ。と言うよりは、God Program の喉とでも言うべきだろうか』
 スピーカーから放送のように流れる声。しかしこれは人間のものではないとすぐに分かるくらいぶれている音だった。
「喉ねぇ」
 僕は無線機を通せるか確認する為ミカエルに送った。
「こちらレッドテイル。エンジェル、応答せよ」
『はい。何ですか?』
 銃声と、金属が擦れる鈍い音が聞こえた。
「今どこにいる?」
『ホワイトハウス前です』
「何だ。来てくれたのか」
『勘違いしないでください。カリヒさんがリーナさんを失った悲しみで任務を放棄していないか見に来ただけです』
 僕は彼女に笑い声と共に返答する。
「大丈夫。リーナとも約束したから。僕はアメリカ大統領、シャルラッハート・ワシントンを殺し、この世界から奴隷制度を撤廃させる!僕やリーナのような子供の奴隷を減らすために!」


 数時間前、第三部隊カラーズのサジ、ミレーナ、フランカは持ち前の格闘術で航空便の運転手を気絶させ。運転席を乗っ取り飛行機を操縦していた。
「初めて飛行機を運転するよ」
 サジはいつもは落ち着いているのに、今回は高ぶっていた。それには2つの意味がある。好奇心と恐怖心だ。もし自分が軽いミスを犯せばここにいる乗客300人ほどを巻き込むということを考えた瞬間悪寒が走るほど緊張するが、それに勝る好奇心と自信過剰な性格は彼のマイナス思考を相殺した。
「このままアメリカの空港に無理やり着陸すればいいのか?」
 サジは通信機を取った。
「こちらF35便。機体がハイジャックされた為着陸します」
 その頃ミレーナは分解して持ち運んだ6本のガトリングをフランカと作り合わせる。降りた時の“交渉材料”として利用するためだ。
 勿論。フランカも武器を持っている。カリヒが以前愛用していたミネベアだ。
 空港では金属
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