11話 機械仕掛けの大統領(プレジデント)
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げて、溢れでた。言葉が覚束ない状態になる。つまり僕は彼女に罪を求めた。意味が無いと言えば本当に何の意味を持たない。でも、彼女にすがった。最後の願いとして。彼女を頼った。
『こんなことを言いたくありませんが、私はあなたの道具じゃありません。だから思い通りに操作出来ると思ったら大間違いです』
彼女は“もう1人”のように僕の心の脆い部分を漬け込んできた。全く。僕は自分のことしか考えていないんだよ。結局。
彼女はそんな僕に嫌気がさして、この世界からいなくなったのか…
「リーナ。愛してる。もうすぐ。君のところに行く。最後に。僕の最後の。君へのお願いだ」
『ええ。最初で最後な気がします。改まって言われたの』
「僕を嫌いにならないでくれ」
しばらく間が空いた。でも、すぐに彼女のクスクスという笑い声が聞こえる。
『たまに思います。カリヒさんは馬鹿ですよね私がカリヒさんを嫌いになるはず無いじゃないですか』
「いいや。ごめん。僕は君がより一層好きになった。早くあっちに逝きたい。君とふれあいたい」
『駄目ですよ』
「わかっている。シャルラッハートを殺してから。僕は死ぬ」
『駄目です。最後まで生き抜いてください』
「それが罪か?君との時間はお預け。なんて過酷なんだ」
『皮肉のつもりですか?』
「ああ。ごめん。じゃあ。戦うよ。逃げずに」
僕は立ち上がり、扉を開ける。
「…これは?」
クロノスは投技で3機のHWを破壊し続けた。
「意外と簡単だな」
といって、さっき壊した扉の置くの部屋にはいる。そこには小さくうずくまった、裸体の少年少女の体が液体のつめ込まれた円柱のカプセルに入れられていた。酸素マスクのようなものをつけられ、チューブで繋がれている無残な姿が彼の目に写った。
数は軽く100個を超えていただろうか?
「人体実験でもしているってのか?」
クロノスは唖然として、その中にある1つのカプセルに手をかざして触れた。
「これが、あいつの企んでいたことなのか?」
クロノスはこの部屋の中をくまなく探した。
ホワイトハウスは、政権の中枢で、その中で執務を行う為に在ると言うことくらいはクロノスは知っていた。
実はシャルラッハートは過去に一度、この部屋を公開した事があった。
この子たちは親に捨てられて、死の淵をさまよっている。もし願いが叶うなら。この子たちの脳をデータ化して機械に埋め込み、金属の肉体を与え、自由気ままに余生を活かしてあげたい。という禁忌を犯した政治的パフォーマンスだったという。
クロノスはそれを知らなかった。それにここの子供たちに同情する気など更々なかった。彼の中からこみ上げてきた感情はシャルラッハートへと静かな怒りである。
「なあ。居るんだろ?シャルラッハート?」
クロノスは呼びか
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