Fate
No.8
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長年求めてきた答を知っているのか?
「俺が何年生きてると思ってんだ。それとだ答を知っているが教えるというより気づかせるだな。
さて、質問をするからそれにお前は答えろ。
ああ、対価は気にするな少し英雄王に届けてほしい物があるからそれを対価にしよう」
「言峰綺礼、お前は妻を愛していたか?」
「・・・否だ」
「では、妻が死にどう思った?」
「妻を自身の手で殺せなかった悔しさだ」
「では、何故悔しさを感じるんだ
愛していないなら何も感じないだろう?」
たしかにそうだ。だがそもそも悔しさ等という感情を抱く時点で愛していたとは言えないのではないか。
「・・・・・・」
「実に簡単だ、君は人を傷つけること喜びを見出すそんな人間なんだよ。
何故悔しさを感じたのか、それはお前の独占欲とも言える愛ゆえ
愛していたからこそ、その存在を傷つけていいのは自分だけにしたいし
相手の死をも自分でやりたかったんだよ。
そしてお前自身欲というものに抑圧されたせいで道徳はあるが自身の本質に悩んだ。
だが、他人の不幸や傷に悦を見出す事はそもそも悪いことではない。
君は超ド級のサディストなだけだ」
「だが、それは聖職者として間違っている!」
「お前は自分の父を尊敬するあまり自身もその様にあらねばならないと
自分を戒めているのかも知れないがな、そもそもお前はお前にしかなれんよ
逆にお前の父もお前にはなれん。それに何も悪いことではないと言っただろう。
不逞の輩や悪党を傷つける事はいけないのか?そしてお前の感性は一般とは真逆に位置しているだけだ気に病むことでもない」
それを聞いたとき、まるで最後のパズルのピースが埋まった様な感覚を私は覚えていた。
「・・・そうか、私は妻を愛していたのだな・・・」
自身が妻を愛していた。妻の死は無価値ではなかったと教えられ救われたような気がした。
「感謝する死神。私は、漸く答えを得た。
だが私に何故このような事を教えたのだ?」
「いやなに、自分のしたいことに必要だっただけだ
それで、英雄王への届け物をすることへの対価としちゃどんなもんだ?」
「何故必要なのか聞きたいがあまり長くここにいてもあれだろう。
対価としては些かこちらが貰いすぎな気もするが問題ない」
「そりゃよかった。それについては後日教えるさ楽しみは取っておきな、んじゃな」
死神は右手をあげそのまま闇に紛れ消え去った。後には便箋だけ気絶していた女も一緒に連れ帰った様だ。
奴が後日又どこかで尋ねるといっていた。今の私はそれが楽しみでならない、奴は次に私に何を与えてくれるのか・・・
教会につき自室に戻るとそこには英雄王がいた。
「アーチャー?」
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