第51話 アンダー・アルカディア
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それはきっと後悔だ。
いつも自分の気持ちに正直に全力で生きているファーブニルにとっては確かにそれは慣れない痛みであっただろう。
「ふうん…あんたもお母さんのルインの涙には弱かったみたいね…そうね…初めてのルインへの親孝行…頑張ってみようかしら」
あの時のルインの泣き顔はレヴィアタンの脳裏にも刻まれており、彼女なりにやってみようと気持ちを固めさせたのであった。
一方でアンダー・アルカディアに転送されたゼロとルインはZセイバーとZXセイバーを構えてダッシュで突き進む。
ダークエルフの力で操られているパンテオンやメカニロイドを斬り捨てながら先に進んでいく。
段差を降り、宙に浮かんでいるリフトに乗り込み、そして次のリフトに乗り移る。
それを繰り返し、ゼロとルインはトゲが敷き詰められた床に落ちないように注意を払いながら、シャッターの近くに着地して先に進む。
シャッターを潜るとメカニロイドが光弾を放ってくるが、それを回避してセイバーで返り討ちにしながら奥に向かう。
そして再び段差を降り、確実に動力部に向かっていく。
縦穴に入り、下で待ち構えているパンテオンとメカニロイドをルインがZXバスターで撃ち抜く。
そして最深部に辿り着いて奥のシャッターを抉じ開けると、そこにはバイルがいた。
「Dr.バイル…!」
「よくもレジスタンスのみんなを操ってくれたね!数十倍にして返してやるんだから!!」
二人の鋭い視線を真正面から受けてもバイルは怯むどころか笑みを深めるだけだ。
「クーックックックッ…勇ましいな…ゼロ…ルイン…英雄もどきと英雄のなり損ないが英雄ごっこか?今や世界中のレプリロイドは儂の手の中にある。レプリロイドに頼らねば生きていけぬ豚のような人間達など………その気になれば何時でも始末出来るのだ。分かっているな?」
「あっ!?」
バイルが転送の光に包まれていくのに気付いた時、二人は阻止しようとしたが間に合わなかった。
『クリエ!プリエ!そいつらを好きにしていいぞ!!儂は、今から豚共の悲鳴を聞きに行く。惰眠を貪り、怠惰に…ただ生きているだけの豚共に……世界の支配者が誰なのか…教えてやる!クーックックックッ…クヒャーッハッハッハッハッ!!!』
バイルの狂笑が響き渡る中、奥からベビーエルフ達が出て来た。
「また来たー!悪いレプリロイドー!!」
「また来たー!偽者レプリロイドー!!」
「はあ?悪い?偽者?何言ってんだか分かんないけど、お遊びの時間は終わりだよ?おチビ達?ちょっとばかり“おいた”が過ぎたみたいだね」
普段の彼女からは考えられないくらいに冷えた視線と言葉である。
「おチビって言ったー!お前なんかバラバラにしてやるー!!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ