第51話 アンダー・アルカディア
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をぶっ潰す!」
拳を握り締めながら言うファーブニルの隣でレヴィアタンも表情を顰めながら口を開いた。
「それは私も同じ…。例えご命令であっても、ゼロとお友達ごっこをする気はないわ。あいつは…私の獲物だもの。」
そっぽを向くレヴィアタンにエックスは少し残念に思ったが、今まで敵対してきた相手に力を貸したくないと言う二人の気持ちも理解出来なくはなかった。
「そうか…」
「…と、言いてえところだけどよ」
「「「?」」」
ファーブニルの言葉に全員の視線が彼に向けられる。
「それ、ルインも関わってんのかエックス様?」
ファーブニルの問いにエックスは即座に頷いた。
「そうだよ、彼女もまたバイルの野望に抗おうとしている。彼女が、バイルの支配を受け入れられるはずがないからね」
「そうかよ…ルインが関わってんなら話は別だ。ゼロと馴れ合うつもりはねえが、あいつの手助けならしてやるよ…あいつ、一応俺達のお袋なんだろ?」
「ファーブニル…」
呆然とするエックスとレヴィアタン、ファントムも表情にこそ出さないが驚いていた。
しかし、レヴィアタンもフッと微笑みを浮かべてフロストジャベリンを握り締めた。
「そうね。ゼロとお友だちごっこをするつもりはないけど、ルインの手助けなら別ね…エックス様がいた時はいつも私達を優先させてもらっていたわけだし…たまには親孝行も悪くないわ。それに、バイルなんかに私の獲物を取られるわけにもいかないしね!」
「そういうこった。まずはゼロを潰す前に、あのオメガの野郎に借り返さねえとな。へっ、舐められっぱなしじゃあ闘将の名が廃るってもんだ…安心しろよエックス様、エックス様の大事なモンは今度こそ守ってみせるぜ!」
「君達…」
レヴィアタンとファーブニルの言葉に一瞬目頭が熱くなったがすぐに微笑み、そんなエックスの様子をファントムも僅かだけ笑みを見せる。
「「エックス様。今一度ご命令を!」」
跪いてエックスの命令を待つ二人にエックスは統治者としての表情となり、凛々しい声で命令した。
「…ファーブニル!レヴィアタン!バイルとオメガの脅威から全ての弱き者達を守って欲しい!!…やってくれるね?」
「「お任せを。我らの誇りに懸けて、必ずや!」」
二人はエックスの命令を受けると立ち上がり、ファントムの方を見遣る。
「おい。おめえはどうすんだ、ファントム?」
「闇漂うは我が定め。拙者にはここで成すべきことがある。」
自分はゼロが人間とレプリロイドの守る存在となり得るのかを確かめたい。
だからこそサイバー空間に残って最後までゼロの戦いを見届けるつもりだ。
「そう…はあ…久しぶりに、四人揃い踏みとはいかないわけね。ちょっと残念
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