第51話 アンダー・アルカディア
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茶をするところはルインに似たのかしら…?」
「無茶はエックスの方、それよりも解析結果は?」
「あ、ごめんなさい。折角、二人に色々な情報を集めてもらったのに……バイルが何処にいるかまでは、分からなかったわ。でも…バイルが何をしようとしているのか……それは少し分かったかもしれないの」
「それは本当?」
表情を引き締めていくルインにシエルも頷いて口を開いた。
「バイルの話をする前に…まず…二人が見つけてくれた妖精戦争のデータファイルを開くわね。」
データファイルをコンピュータに差し込み、モニターに妖精戦争の詳細が出る。
《ファイルナンバー945388−−妖精戦争−−イレギュラー戦争の終わり頃、サイバーエルフが大量に使用されたことから……これ以後、戦争が終わるまでを妖精戦争と呼ぶ。特にダークエルフと呼ばれる超大型妖精と…そのコピーであるベビーエルフの使用により……レプリロイドの力を増幅させ……同時に思い通りにコントロールする事が可能になってからは……かつてない程の……最悪の戦争となった……。戦争は、ダークエルフ使用により、四年で終結するが……レプリロイドのほぼ90%……。人間の60%が死滅した……。》
「この時、使用した技術……。ベビーエルフを使ってレプリロイドを思い通りにコントロールする技術をバイルは、再び使用しようとしてるんじゃないかしら……。」
「なる程、あのキチガイ研究者とベビーエルフとの相性は抜群だしね…。」
ベビーエルフ達はバイルの言葉に何の疑いも持っていないので平然としてそれをやるだろう。
「そして、二人がダークエルフのコピー工場で見た物は、きっと、そのために用意したものだと思うんだけど……。」
「………」
「あれ?どうしたの?さっきから黙って?」
さっきから無言の2人に視線を遣るルイン。
するとルージュの口が開いた。
「クックックック……よく調べたな。Dr.シエル……。」
普段のルージュから考えられないくらい狂気に満ちた声。
「な?」
いきなりのことにシエルは目を見開いた。
「だが少し………遅すぎたんじゃないかね?」
ジョーヌもルージュと同様の状態になっている。
「Dr.バイルか!?」
この変化の原因を察したゼロが周囲を警戒し始める。
「「クーックックッ…今度のオメガは、正に完璧だ……。もう、ベビーエルフなど使わなくとも…この世界…全てのレプリロイドを思うがままに操れるようになったのだ!クーックックッ…さあ…始めるとするか…オメガよ…。今こそ思い知れ…儂を追放した人間共よ!恐怖しろ…儂を追放したレプリロイド共よ!刻み込むのだ。この世界に…支配者たる儂の名を!!我が名はDr.バイル。世界は、我が手の中にある…。
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