2部分:第二章
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第二章
その男達がSMの格好やビキニパンツ一枚、他にもタイツや芸者や軍人をイメージした格好でだ。それぞれ店の中にいてだ。いちゃいちゃしていたのだ。
お互いに唇を求め合っている者もいる。流石に店の中でいたしている者はいない。だが誰もがだ。そうなる寸前の状況であった。そうした店だったのだ。
店の中を見てからだ。彼女はだ。
すぐにだ。扉を閉めた。そのうえでだ。
即刻ユーターンして店の前を後にした。振り返ることはなかった。
そしてそれ以降だ。彼女はこんなことを言うようになった。
「何かをしていけないって書かれていたり決められていたりする場合には何かしらの根拠や理由があるものなのよ」
こう言ってだ。その決まりを守るようになったのである。
そうしてだ。時々だ。ふと遠い目になってだ。こんなことを言うのであった。
「人間。見てはいけないものもあるのよ」
しかし何を見たのかまでは絶対に言わないのだった。それだけはどうしてもであった。だが彼女はそうした決まりが何故存在しているのか、そのことだけはわかったのである。その決して見てはいけない地獄を見てしまいだ。それで実によくわかったのである。
女人禁制 完
2011・4・23
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