第一話
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トと対面することになってしまい非常に気まずい限りです。しかしキグルミ教官は引きずられていくリンドウ隊長を『冥福を祈る^^b』と書かれたプラカードで見送った後、すぐに私にプラカードを向ける。そこには……
『早速だがこれからすぐに俺と実戦に出てもらう』
……なんですと? あ、キグルミさんは男性らしいですね。思わず場違いな感想がこぼれてしまう。
『サナの神機はすでに手配してある。今から取りに行くから付いて来てくれ』
実戦の前に模擬戦を受けるのが通例と聞いてますとか、まだ心の準備がとか、色々と言いたい事が多いですがキグルミ教官は言うだけ言うとさっさとエレベータの方に歩き出してしまう。人ごみの中で異質な存在のはずなのに誰も物珍しそうに振り返るどころか見向きもしなですし、ああもう! 話がとんとん進みすぎて頭が追いつきません!
「やっぱりまだ馴染めなさそうです……」
私の教官が少し変わった人のせいで。
◆
「リンドウ、〈新型〉の処分をどう思う」
「……それは仕事の立場で聞いてるんですかね」
「一人の人として聞いている」
「まあ、俺が思うに支部長の計らいでは無いでしょう。むしろ支部長なら扱いやすいよう俺の元に置くなりしてたでしょうし」
「私も同感だ。ということはキグルミの仕業か」
「でしょうなあ。いつも勝手にやってますし」
「だが支部長から何も言われていないとなると、また私の知らないところで取引でもしたのかアイツは……」
「そう毎回かっかしてると身が持ちませんぜ姉上。なんだかんだ言って、アイツが自分から動いたときいつも助けられてるじゃないですか。アイツに見える何かが〈新型〉か、はたまた俺たちに襲い掛かってるんじゃないですかね」
「その尻拭いも皺寄せも全部私に来ているんだがな……」
「珍しく愚痴ですか姉上」
「もうここで姉上と呼ぶな。いいな」
「……さいですか、司令官殿」
◆
「へぇー! キミが〈新型〉の子? もしかして私より年下じゃないの?」
「歳は16歳です」
「16!? 二歳も年下だぁ。キミ以来の年少神機使いかな?」
『ソーマじゃね?』
神機保管庫エリアに来た私は顔を煤だらけにした女性技師に絡まれていました。楠リッカさんという方で私の神機を手配してくれたのはリッカさんとのこと。
初めて触る神機について親切丁寧に教えてくれて、明るく朗らかな性格で歳も近いということですっかり仲良くなれました。初めてターミナルのメールIDを交換しました。
「これからすぐ実戦に行くんだってね? まあ彼が一緒なら絶対大丈夫だよ。安心して行ってくるといいよ」
「あの、その彼についてなんですけど……」
「うん? あぁ、キグルミとしての彼しか知らないんだ。ユ|
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