28話 グレミーの岐路 2.23
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道であったことをグレミーは知る由もなかった。
・・・
グレミーはサイド6、シャアはアクシズ。
エゥーゴはサイド1と地球の半分。
ティターンズはソロモン、ルナツー、サイド4、7と地球圏、地球の半分。
各勢力とも未だ抜けて均衡を崩すには至らず、混迷を深めていく。
未曽有の危機をジュドーはその一番近くにいて肌で感じていた。
* サイド3宙域 ゼウス内 司令部
ギレンの居た豪奢なドーム型の空間にマーサとフロンタル、マ・クベが立っていた。
ここが球体型要塞ゼウスの司令部広間であった。
マーサは近衛士官に全てのスタッフの身体認証登録の確認をしていた。
「これでサイコ・ウェーブの干渉を受けなくても大丈夫です」
近衛士官の一人がマーサに報告を挙げた。
「そう、ありがと。ニュータイプの干渉波など得体が知れないから感じたくもないわ」
マーサは吐き捨てる様に言った。フロンタルはクスクス笑っていた。
「何が可笑しいの?」
マーサは不服そうにフロンタルに尋ねた。フロンタルは手を挙げて謝罪した。
「いえ、申し訳ありません。普通の方の反応です。しかし人体兵器としては有効であります。こう認証を受けることで、スタッフ含め、ミズ・カーバインもこのゼウスシステムの干渉からは離れられますから」
フロンタルは近卒に命令させて、ズム・シテイのリアルタイム映像を流した。
そこには大人も子供も全て地面に倒れていた。
「これは私のパンドラボックスとゼウスシステムの統合による成果です。退行催眠と申しましょうか。この干渉波を受けたものは全てこのように無力化できます。他にも色々できるはずです」
「成程。これがあれば世界は思うがままね。パンドラボックスはあくまで蛇口。このビストが、この私が拵えたゼウスの力がなければアウトプットが不可能なんだからね」
「フフフ・・・仰る通りです。私だけでは遠く及びません」
「あら?殊勝だねえ。何か思うところがあるんじゃなくて?」
「いえ、私ははなから何も思いませんし、感じもしません」
フロンタルの本音だった。フロンタルはただ自分とは別の何かが自分を動かしている、そう感じていた。フロンタルの自我や自意識などフロンタルには持ち合わせていなかった。
「フン、つまらない男ね」
「恐縮です」
フロンタルはマーサにお辞儀をして、1歩下がった。
マ・クベが代わりにマーサに歩み寄って話し掛けた。
「ミズ・カーバイン・・・」
「何かしら?」
「ズム・シテイに降りて少し調べ物をしたいのだが、許可願えるか?」
マーサは興味が無かった。マ・クベはジオンの軍人であったため、その本国の土地には聖地としての感情があるのだろうとマー
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