28話 グレミーの岐路 2.23
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問いかけに苦笑した。
「地球圏に来て4年か・・・。経験が私を大分成長させてくれたよ。お前たちが居なければ私は何も成せない、そしてこれからもだ。どんな批判や非難も若輩の身として素直に受け入れていける柔軟さこそが大事だと理解できた」
「大きいな」
ジュドーが感心した。自分らの年頃は感受性豊かだ。その中で少年がどのように成長、変化して青年となっていくか、これからの人生の岐路というべきところにグレミーやジュドーらは差し掛かっていた。
その中で代表たるグレミーが人として大きく感じることはジュドーを安堵させた。
「ジオン・ダイクンの提唱したこと、ギレン総帥が紡いだ宇宙での民の自活・進化の意識。残された者達はそれを引き継いでいかなければならない」
「そうだな。オレらジャンク屋無勢が偉そうなことは何も言えないが、最下層のひとたちはどうしても這い上がれないんだ。何でかは上が悪いからとしか言えない。元々の移民政策なんかも邪魔なひとたちを宇宙に棄てたと酷いことを聞くし言われている。そんな宇宙のゴミの希望がお前なんだグレミー」
ジュドーのストレートな言い回しにグレミーは笑った。
「ハハハッ、私はリサイクルショップの店長らしい」
「そうだ。お前のエゴはオレらにとってはとてもエコなんだよ」
「成程な。私もゴミでその親分だが優秀な資源として活用できるよう努力しよう」
ジュドーはふと思案顔をした。少し間を置き、グレミーに話し掛けた。
「・・・また素人な考えだがいいか?」
「なんだ?」
「塵も積もれば山となるというだろ?社会は基本ピラミット構造だ。それを利用すれば、サイドの掌握も苦なことはない気がするが・・・」
ジュドーの考えを聞いたグレミーは的を射た様な満足そうな顔をした。
「うん。支持層を末端から集めていくとしよう。我々がトップダウンのような形でやるにはパイプもないし、稚拙だ。時間が掛かるが確実だ」
ジュドーは頷いた。しばらくグレミーとジュドーはサイド6の掌握について話し合いをした。
既に掌握してある数バンチコロニーのプラント事業に付いて艦橋クルーにも手伝ってもらい、資料を取りまとめていた。
数時間後、艦橋に機体整備を終えたプルツーが入って来た。
「えらくイーノがきつそうだったな。医務室と通信室とエルに支えてもらいながらも往復していたぞ」
「プルツー、クィン・マンサは大丈夫なのか?」
「ああ、問題ない。海賊でも暴徒でもいつでも鎮圧に出掛けられるぞ」
プルツーはグレミーの問いかけに両手の平を返して返事した。
すると、グレミーはプルツーにタブレット端末を手渡した。
「なんだこれは?」
「これからの作戦指示書だ」
プルツーは端末を開くと、怪訝
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