28話 グレミーの岐路 2.23
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ライフルを放った。
「(当たれよ)」
シャアはそう念じて、グレミーの射撃を体を捻らせて避けた。その射撃は丁度射線上にあったビーチャへ直撃した。
「何!うわあっ」
グレミーの一撃がビーチャのゲーマルクのメインカメラを撃ち抜いた。
グレミーは憤り、百式に改めて攻撃した。周囲のガサたちも百式に殺到する。
シャアは次の行動を取ろうとしたとき、アラームが鳴った。
「なっ!パワーダウンだと!」
燃料ゲージが尽きかけていた。
最早万事休すかと思った時、百式を取り囲む敵機が次々と撃墜されていった。
シャアは索敵モニターを見た。すると友軍の信号をキャッチできた。
「フフ・・・どうやら助かったようだ」
グレミーも索敵モニターと望遠カメラを通じて新手を確認し、追撃を諦めた。
「どうやらここまでのようだ」
百式を取り囲むモビルスーツはキュベレイと青いリゲルグによって撃ち落とされていた。
キュベレイが被弾した百式に近寄った。
「大丈夫かしら、大佐」
「ああ、無事だハマーン。あのリゲルグは?」
「ガトー少佐よ。ラルさんから無線が入って駆け付けたの」
「そうか。いささか調子に乗り過ぎたようだ。まだまだ若いな私も・・・」
「でも、大した戦果だわ。私ではここまではいかない」
「私には優秀な仲間がいる。彼らを信じて、彼らに助けられて今ここに居れる」
「そう・・・。私はそういう者が居なかった」
「君はマハラジャ提督のご息女だ。こうやってキュベレイを操っては私を助けることができた。君なら私以上にやれるさ」
「大佐よりも?」
「ああ。君には私と違った人を惹きつける魅力を感じる。まあ発展途上だから焦る必要もないさ」
「もっと大佐と早く会っていれば良かったなあ〜」
ハマーンは少しふて腐れていた。音声だけながら、その様子にシャアは笑っていた。
「ハッハッハッハ。私にはナナイがいるからな。済まないなハマーン」
「いいよ。人類の半分は男性だし。大佐よりいい男、沢山いるさ」
「フフ、そうだな。さて帰ろうか」
ハマーンはガス欠な百式を抱えて、サダラーンへ帰投していった。
* サイド6宙域 ミンドラ艦橋
決戦を仕掛けながらも、手痛く敗走したグレミーはサイド6宙域まで戻っていた。
それから本国へ連絡を取ったが通信士から本国のズム・シテイとの通信が途絶していることを告げられた。
「・・・本国と連絡が取れないだと」
通信士からの連絡にグレミーが怪訝な顔をした。傍にいたジュドーがグレミーの肩を叩いた。
「なあグレミー、嫌な予感がする。そのサイド3の方向からだ」
グレミーは振り返り、ジュドー見た。
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