28話 グレミーの岐路 2.23
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ーガの背後に回っていた。
「もらったー!」
既にサーベルを構えていたプルツーはジーンの乗るギラ・ドーガを頭上より打ち下ろしていた。
「なっ!やらせるかよ!」
ジーンは横に捻らせ、紙一重でプルツーの攻撃を避け切った。
「避けられた!」
プルツーは驚いたが、その空振った攻撃した腕をジーンの避けた方向へしならせた。
それにジーンのギラ・ドーガは両腕で掴み抑えた。
「ぐぐっ・・・」
ジーンのコックピット内に衝撃が伝わった。クィンマンサとギラ・ドーガの機体のスケール差には大きな違いがあった。その受けた衝撃で、ギラ・ドーガの両腕の機能が失われた。
「ちい・・・まさかこの衝撃で使えなくなるとは・・・」
ジーンはそれでもその掴みを解く。
「これも受けきるのか!」
プルツーは敵の新型の性能に驚いた。ジーンが即座に後方へ下がると、ランバ・ラルと他のギラ・ドーガらがプルツーの背後より実弾攻撃を仕掛けてきた。その数発がクィン・マンサに当たっていた。
「うわあっ・・・っく・・・ちくしょう」
プルツーが唸り、クイン・マンサを反転させてファンネル、各部メガ粒子砲を放った。
ランバ・ラルが攻撃してきたクィン・マンサに各モビルスーツへ指示を出した。
「敵の攻撃は距離がある。当たるなよ」
ランバ・ラルの言う通り、距離があるためメガ粒子砲は各機とも当たらなかった。しかしそれが陽動による本命のファンネル攻撃に各機対応が遅れ、ギラ・ドーガが小破する機体が出た。
「サイコミュを活用しろ。今の技術ならば技量によってはフィードバックされて反応できるぞ」
この頃のサイコミュの技術はフロンタルシステムのパンドラボックスと同様に意識の汲み上げが安易になり、通常の人でも作用ができるようになっていた。
しかし、それは本当のニュータイプと呼ばれるものとは程遠いのでファンネルの様な遠隔兵器の利用まではいかない。せめて自己防衛になるぐらいの代物までしか技術では達成することができなかった。
サイコ・フィールドまで発することのできるニュータイプとなると並のサイコフレーム搭載機でも中々太刀打ちはできない。それでも戦い方によっては何とかなったりする。
例えば、それを打ち負かす程の火力をぶつける。一瞬でも凌駕する集中力で攻撃する。または敵の集中力が途切れるほどの攻撃をする。
ランバ・ラルはクィンマンサへ接近戦を仕掛けた。ビーム・アックスでクィンマンサの左肩を攻撃したが、見えない斥力により軽く弾かれた。
「やはりサイコ・フィールドか。雰囲気はあったからな」
ランバ・ラルはスーッと精神を統一させて、この機体の肩を壊すと念じて再び攻撃を仕掛けた。
その気迫にプルツーが悪寒を感じた。
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