episode4 ー Mad Plants ー
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ターンで三人のライフをゼロにすると宣言してみせる。これにはさすがに困惑せざるを得ない。だが、楓さんは余裕のある表情をしており、本当に実行してしまいそうな雰囲気がある。
「私のターン、ドロー。わたげを生贄にして『ローズ・テンタクルス』を召喚……」
『ローズ・テンタクルス』
☆5 ATK/2200
無数の触手が床を突き破り現れたと思えば、人程もある真っ赤な薔薇が咲きその全貌を露わにする。
対植物族とも言えるモンスターだが、肝心の植物族……どころかモンスターさえいない状況ではただのアタッカーでしかない。だが、ローズ・テンタクルスを一目見た明日香さんがあっと声を上げる。
「……| 狂植物 《マッドプラント』!」
「ま、マッド……?」
なんだその名前は……と思っている矢先、楓さん達がデュエルをしているコートが黒い蔦で覆われ、半円球のドームがすっぽりと覆い外から中の様子が見えなくなってしまう。
「……まさか、とは思ったけど予想が当たったようね」
「え、ちょ、なんですか?」
「まぁ、すぐにわかるわ。今言える事は、アレが消える頃にはデュエルが終わってるでしょうね」
先輩の言うアレは……多分、蔦のドームだろうか。けど、デュエルが終わるって
「……ウソ」
そして、しばらくした後、ドーム内から悲鳴が響いた。そして、ドームが消えた時、デュエルコートには楓さんただ一人が立っていた。酷く歪んだ笑みとともに伸びた三人を見下ろして……
◆◇◆
「まさか、またコレをやる事になるとは……」
蔦に覆われた上を見上げ、楓は一人ごちた。
この蔦はフィールド魔法『ブラック・ガーデン』によるもの。だが、効果自体が変わっており、知っている人は意外にも少ない。彼らも例に漏れないようできょろきょろと周りを見回している。
「……天上院 明日香。多分、彼女は感づいたでしょうかねぇ」
フィールドが外界から遮断される前、チラッと見えた彼女の驚いた表情は華蓮さえも知らない私の過去に気がついたためだろう。
「……元、プロデュエリスト。初めは 植物姫 なんてメルヘンな名前だったんですけどねぇ」
もっともそれも過去の話。今では、《狂った植物》の方がメジャーだろうか。
「しっかし、何がどうしてそんなマッドな名前になってしまったのやら。まぁ、心当たりは物凄くあるんですが……。さて、続きをしましょうか。覚悟はいいですか、御三人」
「「「っ!」」」
その一言で三人の意識がこちらへと向き、身構える。
「魔法カード『死者蘇生』を発動し、墓地から『ローンファイア・ブロッサム』を特殊召喚します。そ
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